意見広告・議会報告
対談 衆議院議員 河野 太郎 × 中郡第二支部長 盛 宏明 これからの年金を考える Vol. 2企画/自民党神奈川県第十五選挙区支部
盛 年金といえば、国会議員の年金はどうなっているのですか。
河野 国会議員の議員年金は2006年に廃止され、今、国会議員はみんな国民年金です。
盛 河野代議士はその国民年金の問題について最初から声を上げていました。
河野 まずわかりにくいのが、国民年金に加入している人は国民年金保険料を負担します。しかし、受け取るのは「国民年金」ではなく「基礎年金」です。厚生年金に加入している人は厚生年金の保険料を負担しますが、受け取るのは同じ「基礎年金」に「報酬比例年金」を上乗せしたものになります。つまり、国民年金加入者も厚生年金加入者も同じ金額の「基礎年金」を受け取り、厚生年金加入者はさらに上乗せがあるわけです。
盛 国民年金保険料を支払って、基礎年金を受け取るわけですね。
河野 会社員や公務員のように厚生年金に入っている人以外は、国民年金の加入者です。その国民年金の保険料は、今年の4月から17,510円になりました。国民年金加入者は、国会議員も非正規雇用の人も、収入の多寡にかかわらず、同じ額の年金保険料を負担しなければなりません。これは逆進性が高く、不公平です。
盛 17,510円の年金保険料を支払うと基礎年金はいくらもらえるのでしょうか。
河野 今年の4月から基礎年金は満額で69,308円になりました。ただしこの金額は国民年金保険料を40年間、つまり40年×12ヶ月イコール480ヶ月にわたって満額支払ってきた場合です。
盛 その間、年金保険料の未納や免除があるとどうなるのですか。
河野 未納と免除は扱いが違います。年金保険料を未納にしてしまった月数分は年金が全くもらえません。一方、免除してもらった月数分は、半額もらうことができます。
盛 もし仮に10年間未納にしてしまうと480ヶ月分の120ヶ月分が全くもらえないので、基礎年金額は満額の4分の3、51,981円になるけれど、その10年間が免除ならば、その120ヶ月分は半額もらえるので、69,308円×8分の7だから60,644円になりますね。
河野 そうです。それがこの国民年金のもう一つの問題で、現役時代に保険料を負担できないほど収入が少ないと、将来の年金も減額されてしまいます。
盛 なるほどそうですね。実際にはどうなんでしょうか。
河野 国民年金加入者の実際の基礎年金額は、2023年度で平均すると57,594円しかありません。
盛 それだけ年金保険料を免除や未納にしてしまった人が多いわけですね。
河野 国民年金保険料を負担しなければならない人が1,367万人いるのですが、2023年度に年金保険料を全額免除してもらった人が596万人、それに加えて一部免除してもらった人と未納にした人がいたので、満額の国民年金保険料を負担した人は660万人と48%しかいませんでした。
盛 国民年金加入者の半分以上が満額の基礎年金を受け取ることができないということですね。しかし、そもそも満額の基礎年金でも、この金額では生活は非常に厳しいのではないでしょうか。
河野 そうですね、茅ヶ崎市、平塚市、大磯町の2市1町では生活保護費のほうが満額の基礎年金よりも金額が大きくなっています。もちろん生活保護を受けるためには制約がありますが、それでも将来は生活保護を受ければいいと考える人が増えてくるかもしれません。基礎年金の財源は半分、税金ですが、生活保護はすべて税金ですので、財政に大きな影響が出てきます。
盛 国民年金も抜本的な改革が必要なようですね。
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