事業者選定に4つの条件 旧木下家別邸 民間事業者による利活用へ
現在耐震工事などが進められている大磯駅前の洋館「旧木下家別邸」。大磯町は同別邸の保存活用に向けて検討していたが、このほど利活用する事業者の募集を4月上旬に開始、6月に活用業者を決定するスケジュールであることが坂田ようこ議員の質問により明らかになった。
同別邸の今後の利活用について中崎久雄町長は、民間事業者に貸し付けることを前提とした上で【1】建物としての価値を守り伝える【2】景観への配慮【3】大磯のランドマークとしての活用【3】町と地域の調和【4】大磯駅前洋館の新しい価値の創出を基本とした。その上で、事業者募集は、業種に捉われず幅広く周知を図っていくとした。事業者選定については多くの町民が利用できる企画提案などを重要な要素として選定委員会を設け決定していくとしている。このような取り組みが県の邸園文化圏再生構想の取り組みにも繋がるとしている。選定委員の人選については、現在検討中との回答に留めた。
町は、大磯駅から鴫立庵周辺エリアを「大磯駅周辺南景観形成重点地区」に指定しており、今後は鴫立庵の庭園整備を予定していることから、大磯町南の玄関口としての位置づけをしていきたいとしている。
「旧木下家別邸」は大磯に残る数少ない洋風の別荘建築。大正元年築の建造物とされている。平成22年6月に大磯町土地開発公社が買取り、建物は町に寄付された。その後、保全と活用に向けたプロジェクトが立ち上がり検討を開始。プロジェクトのひとつでもある国の有形文化財への登録は、2月23日発行の官報で告示がおこなわれ、大磯町で初の登録有形文化財となった。
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