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原敬別荘跡地に看板 大磯・南下町の小島さんが設置

公開:2012年6月8日

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原敬の別荘があったことを伝える看板と小島荘三さん。原家と小島家は隣接しており、小島さんの祖母らが原夫妻の世話をしたこともあったという。
原敬の別荘があったことを伝える看板と小島荘三さん。原家と小島家は隣接しており、小島さんの祖母らが原夫妻の世話をしたこともあったという。

 「平民宰相」と呼ばれた第19代内閣総理大臣原敬(1856〜1921年)の別荘跡地に、大磯町の元県職員小島荘三さん(88歳)が案内看板を設置した。原は1896年(明治29年)、照ヶ崎海岸に近い南下町に木造2階建ての別荘を建築。1913年(大正2年)まで所有したという。

 原敬の別荘があった場所は、国道1号線照ヶ崎海岸入口信号から海側へ通じる道路沿い。現在は小島さん宅の駐車場になっている。 外務官僚だった原は、彼を重用した陸奥宗光をはじめ、伊藤博文、山懸有明らが別荘を構えていた大磯をたびたび訪問。小島さんの曽祖父から年間5円で南下町に土地を借りて、1896年に別荘を購入した。気候温暖な大磯が、13歳年下の貞子夫人の病気療養に適していたという理由もあったようだ。

 後にこの別荘を譲り受け、昭和36年に解体するまで自宅とつなげて住んでいた小島さんによると、間取りは1階に3畳と6畳、2階に4畳・8畳の部屋と台所。「部屋から海がよく見えたものです」と話す。敷地内には原家と小島家が使用していた共同井戸が昭和8年頃まであったそうで、ポンプにその名残りが見てとれる。

 「地元の人でもここが原敬の別荘跡地であることを知る人が少なくなった。8人もの宰相が居を構えた大磯の歴史を伝え残していきたい」と小島さん。看板設置にあたっては、知人で大磯ガイドボランティア協会副会長の佐竹明雄さんが資料提供に協力した。

 原敬は盛岡出身。新聞記者を経て外務省へ入り、外務次官などを歴任。伊藤博文らが率いる立憲政友会に加わる。1918年、日本で最初の政党内閣を組織、首相に就く。65歳で暗殺。
 

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