氾濫危機に備え現地調査 不動川流域住民ら50人で
平塚市上吉沢付近を源に、大磯町国府本郷で葛川に合流する二級河川・不動川。河幅が狭いことや流下能力の不足から度々浸水被害が発生しており、神奈川県も改修整備が急がれる河川の1つに挙げている。同川流域の住民約50人が7月12日に現地調査を実施。中崎久雄町長らとともに川沿いを歩き、危険個所をチェックした。
不動川は延長5・0Km、流域面積14・1k平方メートルで、河川沿いには大磯町指定避難所の国府小学校や地域防災拠点の町消防署国府分署も位置する。
神奈川県では不動川の河川改修事業を昭和48年度から着手。平成16年度までには馬場橋付近の長谷川合流点までの区間で、時間雨量54㎜の降雨に対応できるまでの整備を完了させているという。その間の平成2年、台風20号に伴う豪雨の影響で家屋74戸(床上34戸・床下40戸)が浸水。平成16年には台風22号の発生で、家屋8戸(床下8戸)が浸水する被害を受けている。
このような状況から、馬場地区(中村輝夫区長)をはじめとする地元自治会では、町や県に対して早期の整備促進を要望。度々の浸水被害に危機感を募らせてきた。
12日の現地調査は、住民が事前に危険個所を把握し、自主防災意識を高めるために行われたもの。
当日は平塚学園総合グラウンド裏から国府橋までの川沿いを歩き、護岸未整備個所や氾濫が危ぶまれる危険個所を確認。その後、災害が発生した際には地区の避難所となる「馬場老人憩いの家」に会場を移し、中崎町長を交えて意見交換。住民からは「雨が降るたびに土砂が溜り、状況は悪化する」「県が動かないのなら、町や住民でできることをまとめたい」などの意見も出された。
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