湘南オリーブ 産地化へ一歩前進 5市町で協議会立ち上げ
湘南地域でのオリーブ栽培の普及と特産品化を目指すため、二宮町をはじめとする2市3町が中心となって「湘南オリーブ振興協議会」が設立された。8月22日に二宮町民センター内で行われた設立総会には湘南地域の生産者や湘南農協の職員らも出席。今後の事業計画などについて話し合われた。
設立総会の開会に先立ち、二宮町の坂本孝也町長があいさつ。「鳥獣被害に合いにくいという言葉が決め手となり、町をあげてオリーブの栽培に取り組むようになった。”湘南オリーブの産地”と言われるようになるよう、各自で特色を出しながら全国へ広めていきたい」と、抱負を述べた。
席上、役員の承認も行われ、会長に露木七郎氏(二宮町園芸協会オリーブ部会長)、副会長に田邊邦良氏(二宮町商工会長)、監事に小泉宏氏(平塚市産業振興部農水産課長)・岩崎俊一氏(大磯町産業環境部産業観光課長)がそれぞれ就任(任期2年)した。
議事では同協議会の平成26年度事業計画と収支予算の2案について審議。事業計画としてはオリーブ栽培先進地への視察研修や栽培講習会の実施、湘南オリーブのロゴマーク作成等が提案され、満場一致で承認された。事業予算額は45万円で、構成する5市町(平塚市・小田原市・大磯町・山北町・二宮町)均等割りに。次年度以降の事業については、年間4回程度開かれていく協議会で決めていく意向だ。
商品化を成功させた農場も
オイルの需要の高まりから近年、全国的に広がり始めているオリーブの栽培。現状はスペインやイタリアからの輸入品で99%のシェアを占められており、高価な国内産は供給が追い付いていない状況にあるという。
湘南地域では約10年前から、(株)ユニバーサル農場(浜田治郎代表)がオリーブの栽培を開始。オリーブオイルの商品化も成功させている。同社が所在する二宮町では有害鳥獣の被害に合いにくく、遊休耕作放棄地対策にも適していることから、平成24年に普及栽培を開始。26年には小田原市と山北町も栽培をスタートさせ、産地化へ向けての機運が高まりつつある。
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3月29日