平成21年3月22日に焼失して以来、大磯町と神奈川県が建物の再建準備に取り組んできた旧吉田茂邸。24年度に基本設計、25年度には実施設計が作成され、今年3月中旬頃からいよいよ再建工事が始められる。
再建される旧吉田茂邸は木造一部鉄筋コンクリート造の地上2階・地下1階建てで、延床面積は約743平方メートル(建築面積約602平方メートル)。事業年度は平成26年度から27年度で、事業総額は約5億4千万円を見込み、その内の2億9千万円は全国から寄せられた寄付金で賄われる。
焼失前の邸宅を再現させることが基本プランとなっており、玄関や応接間・食堂・新館・地下室などを「復元施設」として位置づけ。さらに、事務的機能を備えた管理室や展示・休憩室などの「新設施設」も設計図に盛り込まれた。
旧邸は吉田茂元首相が明治20年から少年時代を過ごした建物で、政界引退後も多くの政財界の要人が訪問。昭和54年には、当時の大平正芳首相とアメリカのカーター大統領との日米首脳会談の場として使用された。平成21年に漏電が原因とみられる火災によって建物が全焼。歴史的調度品なども焼失している。町は同邸の再建に向け、同年7月1日付けで再建基金条例を施行して寄付を募り、26年12月31日までに2億9769万8461円の寄付金が集まっている。
報告の会を実施
再建工事着工に先立ち、大磯町では3月7日(土)に県立大磯城山公園旧吉田茂邸地区管理休憩棟(国府本郷551の1)で、一般を対象とした報告の会を実施。当日は午後1時からと2時からの2回に分けて、映像「吉田茂〜日本のグランドデザインを描く〜」が上映される。
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