環境保全活動などに積極的に取り組む人や団体を表彰する「神奈川県環境保全功労者・工業保安功労者 湘南地域県政総合センター所長表彰」が6月12日に平塚合同庁舎で開かれ、大磯町の野鳥観察グループ「こまたん」が美化運動功労で受賞した。
県内全体で4人と8団体が表彰された今年度。こまたんは照ヶ崎海岸でアオバトの観察会を開く際に海岸清掃を実施しており、2006年からの長年にわたる清掃活動が海岸の環境保全に寄与しているとして、公益財団法人かながわ海岸美化財団から推薦を受けた。
表彰式には海岸清掃の責任者を務める牧野田節子さんと安部久美子さんが出席し、丸山尚子所長から賞状を受け取った。牧野田さんは「どうせならきれいな海岸でアオバトを観察したいという思いで続けて来た活動。まずはこれまで参加してくれた皆さんに受賞を報告したい。いつまでもみんなと自然を楽しむため、今後も続けていきます」と思いを語った。
野鳥観察から広がる人の輪
こまたんは、高麗の住人が花水川で探鳥会を開いたことをきっかけに1983年に発足。定期的に開催する高麗山や花水川での探鳥会、夏のアオバト観察会のほか、野鳥の数や種類を調べるカウント調査、地元の幼稚園や小学校、高校、公民館などで講演や野鳥観察会のガイドも引き受ける。
会費や会則がなく代表者もいないことが特徴で、鳥を愛する人なら誰でも参加できる。探鳥会には大磯や平塚、茅ヶ崎を中心に毎回30〜50人が参加。5月から9月に開くアオバト観察会の際には、多い時で80人を超す参加者があるという。登録者数は約1700人、延べ9000人が参加している(2017年12月時点)。
発足から35年を迎え、活動を通じて県外の野鳥観察グループとの交流も増えた。牧野田さんは「地元にいながら全国につながりができた。この輪をより一層広げていければ」と話している。
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