大磯町西小磯に伝わる七夕行事が、今年も8月に行われた。地区内の穢れ祓いや農作物の豊作を願う雨乞いなどを祈念して地区の子どもたちが行う行事で、国と県の無形民俗文化財に指定されている。西小磯の東地区と西地区で行われる日程や内容が一部異なる。
東地区では西小磯東七夕保存会(江藤昇会長)のサポートで8月6日と7日に行われた。古くは農家の跡取りの男児だけが参加する行事だったが、近年は男女問わず地区内の小学生が参加している。保存会の二梃木敏行さん(61)は「今は公共施設に集まって祝詞の練習や作業をしているが、自分が子どもの頃はその年の当番の子の家に集まってやっていた」と振り返る。
6日の日中、子どもたちは色とりどりの短冊をつるした竹飾りを高々と掲げ、掛け声を挙げて地区内を練り歩いた。神社や道祖神に着くと、年長児童の指導でおぼえた祝詞を唱えながら竹飾りを地面に振り下ろして穢れを祓った。初参加の小1児童は「(祝詞を)頑張っておぼえた」と笑顔を浮かべた。また夕方には竹飾りを束ねて作った竹神輿を担ぎ、再び地区内を回った。竹神輿は翌朝に海へ流す予定だったが、台風のため来年の左義長で燃やすこととなった。
引き継がれる伝統行事
西地区では、西小磯西こども育成会(須藤綾子会長)のサポートで8月18日と19日に行われた。
竹飾りや竹神輿の渡御など大筋は東地区と同じ内容を行うが、短冊に願い事を書くことや、ひょっとこやおかめなどのお面を着けて踊りながら地区内の家を訪問するなどの違いがある。須藤会長は「行事を通じて、子どもたちに地域のふれあいや協力することの大切さを伝えることもできる。西小磯の伝統行事として、次の世代に引き継いでいきたい」と話している。
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