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大磯・二宮・中井 トップニュース社会

公開日:2019.06.14

大磯警察署
お手柄警察犬を表彰
行方不明の高齢女性を発見

  • 左から東警部補、シロ号、鈴木巡査長、イロルト号

 人間の数千倍以上といわれる鋭敏な嗅覚を生かし、行方不明者の捜索や犯罪捜査などに活躍する警察犬。大磯警察署は6月6日、二宮町で行方不明になった90代の女性を発見した「お手柄」警察犬2頭を表彰した。

 表彰を受けたのは、神奈川県警の警察犬でラブラドール・レトリバーのシロ号(オス・7歳)と、ジャーマン・シェパードのイロルト号(オス・5歳)。川口博幸大磯署長は「高齢者や子どもが多い行方不明者の捜索に心強い存在。さらなる活躍に期待する」と話し、2頭に感謝状と好物のジャーキー800グラムを贈った。

わずか25分の早業

 行方不明になった女性は長女と孫の3人暮らし。5月21日の午後7時頃に家族が就寝を確認していたが、22日の午前0時30分頃に再度寝室を覗くと女性がいなくなっていることに気付いたという。通報を受け、警察官15人が自宅周辺を捜索したが見つからず、3時間後に警察犬の出動を要請した。到着した2頭は女性の靴下の匂いを手掛かりに捜索を開始。わずか25分後に、自宅から50mほど離れた民家の車庫で自動車の陰にうずくまっていた女性を発見した。

担当警官との名コンビ

 シロ号と5年来のコンビを組む鑑識課警察犬係の東謙一郎警部補は「シロ号は人懐っこい性格。イロルト号と仲が良く、一緒に捜査することが多い」と話す。同係の鈴木隆彦巡査長は「イロルト号は好奇心旺盛でやんちゃ。犬も面白くなければやる気をなくしてしまうので、捜査がうまくいかない時はボール遊びなどをして気分転換をさせることもある」と語り「コンビを組んで4年になるが、とても頼もしい存在。これからも訓練や出動を通じて一緒に成長していきたい」と優しくイロルト号の頭をなでた。

爆発物などの捜査も

 神奈川県警直轄警察犬訓練所(横浜市栄区)には現在14頭の警察犬が在籍し、県内の出動要請に備えて日々訓練を積んでいる。県警によれば、2018年の出動件数は576件。このうち行方不明者の捜索が400件、犯罪捜査が162件で、警備や広報などの任務もある。イロルト号は5月の米トランプ大統領の来日前、横須賀市の公園で爆破物などの不審物がないかの捜査任務にも就いていたという。

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