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実体験で語る「幸せの国」 元JICAボラの坪田さん

社会

公開:2019年9月13日

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ブータンの民俗衣装を着て講演する坪田さん
ブータンの民俗衣装を着て講演する坪田さん

 国際協力機構(JICA)のシニアボランティアとして2015年から2年間、ブータン王国の大学で教鞭を執った坪田俊秀さん(72)=大磯町在住=を招いた講演会が、9月4日に同町生涯学習館で開かれた。

 2020年の東京五輪・パラリンピックで大磯町などと事前キャンプ協定を結んでいる同国についての知識を深めてもらおうと、町教育委員会が企画。約40人の参加者が、坪田さんの話に興味深く聞き入った。

 「世の中への恩返しの気持ちと、幸せの国と呼ばれるブータンに以前から関心があった」という坪田さんは元電気エンジニアのキャリアを生かし、ブータン第2の都市・プンツォリンにあるブータン王立工科大学で電気工学などの講師を務めた。大学の敷地内に家を借りて生活し、電気自動車や水力発電などについて講義。教科書が無いため700ページにわたる講義資料を作成して大学に寄贈してきたという。「学生たちはみな優秀で純朴。目上の人を敬う文化があり教えやすかった」と教え子たちとの交流を振り返る。また大学を視察に訪れたブータン国王と直接言葉を交わす機会にも恵まれ、東日本大震災の際に贈られた義援金に対する感謝を伝えたという。

幸せは「見つけるもの」

 講演では、現地で撮影した写真を交えながらブータンの日常生活や文化、国民性などについて解説した。「ブータン国民は敬虔な仏教徒で、生き物を大切にするなど独特の伝統文化を持っている。おおらかな国民性で、自分を責め、追い詰めることはしない。一方で近年は急激な社会変化で失業や経済格差の拡大などの問題にさらされ、ブータンの幸せは揺れている」と現状を伝えながら「日本は経済成長の一方で、家族の絆や心のゆとりが薄れてしまっている。幸せの定義は国や文化によって異なるが、自分の近くにある幸せを見つけることが大切」と語った。

 参加者の70代女性は「ブータンはいつか行きたい国の一つだが身近に情報が少ない。詳しい話を聞くことができて、より興味が深まった」と話した。

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