戦後、大磯にエリザベス・サンダース・ホームを設立して孤児救済に尽力した澤田美喜の生涯について解説する「語り部の会」が、2月24日に大磯町の鴫立庵で開かれた。客席には澤田美喜と関わりの深い鳥取県からのゲストの姿もあった。
大磯町在住の武井久江さん(70)が、大磯に関わりのある歴史上の人物について独自の語り口で紹介しているこの会。今回は鳥取大学地域学部のアレクサンダー・ギンナン助教が聴講に訪れた。鳥取県は澤田美喜の夫で初代国連大使も務めた外交官・廉三の出身地で、夫婦の墓もある。昨年、ギンナン助教が指導する学生たちが「澤田美喜と占領期の子どもたち」をテーマにした調査で大磯を訪れた際、武井さんが現地ガイド役を務めており、その縁で「学生たちの調査成果発表会も無事1月に終わり、武井さんの語り部の会を一度じっくりと聞いてみたかった」と参加を決めたという。
武井さんは澤田美喜の生涯や人となりについて、自ら日本各地を巡り調べた資料をもとに語り、「様々な困難や差別に直面しながらも、孤児たちへ自分の子どもと同じ厳しくも深い愛情を注いだ人だった」と熱弁した。ギンナン助教は「話がとても上手で面白かった。澤田美喜と両県の関係は奥が深く、来年も調査テーマにすることを検討中。今後も交流を深めていきたい」と話した。
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