二宮町商工会の会長を2003年から9年間務めた。理事も含めると通算29年。中小企業振興への功労が認められた。「大変名誉なものをいただき、身に余る光栄。『まさか私が』という思い」と受章の喜びを静かに語る。水道管の敷設や下水道工事などのインフラ整備に従事しながら、地域の交通事故防止運動や社会奉仕活動などにも尽力してきた。
会津若松市で6人きょうだいの末っ子に生まれた。地元の土地改良事務所で働き、20代の初めに神奈川へ。水道工事の職に就いた。1967年、カンボジアに病院を建てるプロジェクトに参加。公用パスポートを携え、水道設備工事の監理者として11カ月間赴任した。71年、株式会社二宮設備工業所を設立した。
「好景気であれ不景気であれ、必要とされればどんな仕事も引き受けてきた。それが会社を存続させることに繋がる」。民間工事に手を挙げる同業者が多かった時期でも、埋蔵文化財の発掘調査などの公共工事にも取り組んだ。「適正な利潤と適正な価格」が経営の理念。社長を娘に譲り、今は代表取締役会長。
好奇心旺盛で世界中を旅した。現地では美術館や博物館を訪ね、下水道やトイレ事情につい関心が向く。「『長寿の里・二宮』には海と山、人情味がある。『長住の里』として町が発展することを願います」。84歳。
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