二宮町は、介護や子育て、生活困窮などの複合的な困りごとにワンストップで対応する「ことわらない相談窓口」を4月から開設した。担当部署や地域包括支援センター、県の関係機関などとも連携して課題解決を図る。
80代の親がひきこもりの50代の子の生活を支える「8050問題」や育児と介護が同時に重なる「ダブルケア」、ごみ屋敷をめぐるトラブルなどは、困りごとが一つの分野にとどまらない。
また、先ごろ、家族の世話や介護を日常的に行っている18歳未満の「ヤングケアラー」に関する国の調査結果が公表された。「世話をしている家族がいる」と回答した中学生と高校生が約20人に1人の割合でいて、その6割強は世話について相談した経験がないということが分かった。
高齢介護課に設けた同窓口は、8050問題などのような複雑で複数の分野に及ぶ課題の解決をサポートする。社会福祉士や保健師などの専門職と担当課職員が対応。部署を越えて横断的に解決策を探る。相談者とその家族が置かれている状況に寄り添い、庁外の専門機関へ必要な支援をつなぐ役割も担う。
社会的孤立深刻化防ぐ
改正社会福祉法の施行を受け、町は包括的な相談支援体制を整えた。住民の支援ニーズが多様化・複合化する中、ひきこもりや老老介護などの相談に継続して対応することで、問題の深刻化や社会からの孤立を防ぐ。地域で互いに助け合い、一人ひとりが生きがいを持って暮らせる地域共生社会の実現も目指す。
相談内容は介護、認知症、障害、出産・育児、子どもの発達、ひとり親家庭、保育所・学童保育、DV、虐待、成年後見、ひきこもり、経済的困窮に関わることなど。時間は平日午前8時30分から午後5時15分まで。家庭に訪問して話を聞くこともできるという。
町の担当者は「高齢者、子育て世帯といった世代や家庭に当てはまらない人でも、福祉のことでどこに相談すればよいか迷ったり、問題をいくつも抱えたりしているときは遠慮なく相談してほしい」と話す。
問い合わせは、ことわらない相談窓口【電話】0463・75・9542。
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