大磯・二宮・中井 文化
公開日:2021.08.27
絵巻からクジラ出現
二宮町の児童ら模型制作
二宮町の小学生らが、ザトウクジラの子どもとほぼ同じ大きさで全長6mを超えるクジラの模型をこしらえた。海に暮らす多彩な生き物をのびのびと描いた、長さ10mに及ぶ絵巻も制作。生涯学習センターラディアンで8月17日から20日まで展示された。
環境イベント「エコフェスタにのみや」の一環として、同町在住の東京海洋大学名誉教授でクジラの生態に詳しい加藤秀弘さんによる講演がラディアンで14日にあり、実行委員会が講演に先駆けて模型作りのワークショップを開催。募集に応じた子ども約30人が、5日から13日にかけて制作に取り組んだ。クジラと絵巻は講演会の檀上で披露された。
「舞台につるしたクジラが絵巻の海から飛び出していくように見えた」と実行委員の一石洋子さん。町の計らいで、展示ギャラリーで4日間飾ることになったという。
舞台美術家や画家など地域の大人も制作に協力。子どもの居場所兼ワークスペースとして、空き家の持ち主が一軒家を提供してくれた。環境保全に努める「農ある暮らしを広める会」と若者グループ「もりびとNOA」は竹林整備で竹を伐採し、材料を調達。細く割いて加工した竹材が模型の骨組みに使われた。
作業は感染症対策を取り、グループごとシフト制で行った。小学生たちは竹材の交差部分を凧糸で器用に縛り、骨組みに和紙を張ってその上から布を被せた。クジラの顎にフジツボを模した突起を付けるなどして、リアルな模型を完成させた。
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