ハザードマップの浸水想定区域内にある役場庁舎を浸水被害から守るため、中井町は止水板を設置する工事を実施した。中村川の氾濫による洪水で浸水する恐れが生じた場合、玄関やボイラー室の外扉などに止水板を取り付ける。
金具で固定し、着脱可能な止水板はアルミ製。高さ60cm。庁舎玄関のほか、北側の出入り口と職員通用口など7カ所に計8枚備えた。電気設備のボックスと地下にある灯油タンクは、周りを庁舎の壁面と合わせたレンガ風のコンクリート壁で囲み、開口部分をパネルで閉じて浸水を防げるようにした。庁舎は敷地から一段高く建てられていて、地面から止水板の上端までの高さは約75cmとなる。
10月14日に工事完成後の検査があり、町職員と施工業者が全ての止水板を取り付けて不具合がないかなどを確認した。平時は止水板を別の場所で保管する。
2017年の土砂災害防止法と水防法の改正に伴い、町は今年3月にハザードマップを更新。想定し得る最大規模の降雨で洪水が起きると予測したときの浸水区域と深さを表示した。中村川流域で24時間総雨量が想定最大の335mmに達した場合、役場の浸水深は50cm以下と想定されている。
止水板の設置は「防災拠点となる役場庁舎で災害対応業務を継続して行えるようにする」(同町)ための防災体制強化の一環。今年度は地域防災計画の改定やハザードマップの多言語化、井ノ口小学校へのマンホールトイレ整備なども行う。
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