二宮町在住の大学生・赤司美澪さんと鈴木優初さんが、内閣府が主催する「地方創生☆政策アイデアコンテスト2021」大学生以上一般の部で協賛企業賞を受賞した。廃校を活用した学校シェアハウスで20代・30代の男女に出会いを提供し、地元の魅力に触れる在住体験から移住につなげる二宮町の活性化策を提案した。
赤司さん(津田塾大学総合政策学部3年)と鈴木さん(大妻女子大学社会情報学部4年)は、同町で育った幼なじみ。婚活に特化した学校シェアハウス事業の政策アイデアでは、25年後に60代以上が人口の多数を占めると推計される高齢化や人口減少、小中学校の統廃合による校舎の維持費負担などが同町の課題であると提起した。また、全国的にテレワークの普及に伴い、職場で結婚相手と出会う機会が減少し、少子化に拍車をかける恐れが生じていると指摘。結婚願望がある若年層を学校シェアハウスに呼び込むことで、移住を促す取り組みを考えた。
事業者の選定や資金調達、施設改修などの段取り、入居プランなども具体的に提示。町全体を巻き込んだビジネスモデルの構築を目指し、移住カップルの成立で人口増加や農業の後継者不足解消、産業振興などが期待できると予想した。
ビッグデータから課題
同コンテストは、ビッグデータを集約した地域経済分析システム(RESAS)を使って地域の現状と課題を分析し、解決へ導くアイデアを競うもの。7回目のコンテストには全国から963組の応募があった。
高校生・中学生以下、大学生以上一般、地方公共団体の3部門に分かれて審査が行われ、赤司さんたちの提案は地方審査で関東経済産業局長賞に選出。昨年12月にオンラインで開催された最終審査会で発表を行い、関東地域と全国で2度の表彰を受けた。「どのようなビジネスモデルが成り立つのかを調べるのに苦労したが、受賞はとてもうれしい。自然が豊かで温かみのある二宮の町の良さを残しながら、多くの人で溢れる活気ある町にしたい」と赤司さん。
二人は1月20日、村田邦子町長へ受賞報告をするために町役場を訪問した。村田町長から「若い人が二宮町をテーマに、積極的に提案してくれるのは心強い。今後も町に関わり、気づいた点があればどんどん提案してほしい」と激励を受けた。
受賞者の発表資料は内閣府のウェブサイトで閲覧することができる。【URL】https://contest.resas-portal.go.jp/2021/
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