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大磯町 県重文に高来神社神像 郷土資料館で常設展示

文化

公開:2022年3月25日

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郷土資料館に展示されている神像
郷土資料館に展示されている神像

 県は3月18日、大磯町高麗の高来神社が所有する木造神像(町指定有形文化財・彫刻)を県指定重要文化財に指定した。これにより同町所在の県指定重要文化財は計13件(彫刻では4件)となった。

 重文指定を受けた神像はいずれも鎌倉時代に製作されたもので、男神立像・女神立像・僧形神立像・随身立像・女神像頭部残欠の10躯1箇と、左右袖部の附2箇がある。22年前に高来神社の床下から偶然発見され、損傷が激しかったことから同町郷土資料館が預かり保存修理を施した。一部の像に「弘安5年」(1282)の記銘があったことから製作時期が判明した。

 高麗山の麓に鎮座する高来神社は、近世期以前までは高麗寺を別当寺とする神仏習合の寺社で、最盛期の鎌倉時代には僧房が24カ所あったという。戦国時代の戦禍で多くの記録や寺宝が失われ、明治時代の神仏分離令によって高麗寺が廃寺して高麗神社に。1897年に現在の名称に改称した。神像はかつて高麗山山頂の上宮に安置されていたが、風雨で社が倒壊の危機に陥ったため、昭和の時代に高来神社へ移された。この上宮は1979年に火災で焼失している。神像は2000年に行われた町の調査で、高来神社の神輿堂の床下からさらしにくるまれた状態で発見された。

全国的にも貴重

 指定に際し県は「鎌倉時代の神像がこれほどまとまって伝来する例は全国的にも珍しく、価値が高い。製作年の判る点も貴重であり、朽損が進行する前に見出され、修理が施されたことは非常に喜ばしい」とし「鎌倉時代の高麗権現で造像されたことは明らかで、鎌倉幕府の関与も考えられる作例として、本県にとって貴重な文化財である」と評した。

 大磯町郷土資料館では男神・女神・僧形の3躯を常設展示し、他を収蔵庫で保管している。同館は「後世に残していけるよう適切な管理を行い、町の貴重な資料として多くの方にご覧いただければ」と話している。問い合わせは同館【電話】0463・61・4700へ。

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