大規模災害の発生に備えて、中井町は下水道管に排泄物を直接流すことができるマンホールトイレを指定緊急避難場所および指定避難所となっている井ノ口小学校に整備した。同町での導入は初めて。
東日本大震災では、避難所に仮設トイレが行き渡るまで4日以上かかった自治体が66%あったことが報告されている。マンホールトイレは災害時でも普段使っているトイレに近い機能を迅速に確保できることから、国土交通省は全国の自治体へ普及を促している。マンホールのふたを外して便器を設置し、囲いパネルやテントなどで覆って使用する。
井ノ口小学校の駐車場に整備されたのは、貯留弁付きマンホール。5つの穴に小便器2基と洋式便器4基を設置できる。500人分のし尿が貯留管にたまったら、貯留弁を開いて水で下水道へ流下させる仕組み。防火水槽から水を汲むための電動ポンプや発電機、ホースなども備え、普段は倉庫に収納しておく。
3月28日に町職員が工事完了後のマンホールを点検し、トイレとテントの組み立て方を確認した。地域防災課では今後、防災訓練で地域住民とともにマンホールトイレの設営訓練も実施していく考えだという。
備品代を含めた整備費は約700万円。2023年度には、中村小学校にもマンホールトイレを整備する予定。
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