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公開日:2023.05.19
徳富蘇峰記念館
牧野氏との手紙公開
朝ドラ「らんまん」にちなみ
二宮町の徳富蘇峰記念館(二宮町二宮605)で特別企画「日本の植物学の父・牧野富太郎と徳富蘇峰」が開催されている。NHKの連続テレビ小説「らんまん」で牧野富太郎が題材となっていることを契機に、資料を公開している。会期は12月24日(日)まで。
徳富蘇峰(1863〜1957)は、明治から昭和にかけて活躍したジャーナリスト。政治家、文化人、学者など、各業界と交友が広いことで知られる。蘇峰は、日本植物分類学の基礎を築いた一人と呼ばれる植物学者の牧野富太郎(1862〜1957)とも交友があったという。
蘇峰の日記によると、1936年7月26日、牧野が蘇峰の山中湖の別荘を訪れ、2泊3日滞在した。その際、蘇峰が別荘内の植物の名前を牧野に尋ねると、牧野はそれに答えたり、植物標札を付けたりしたという。
同館に残されていた牧野が蘇峰に送った手紙は同年10月7日付。牧野の50年にわたる研究の集大成『牧野植物学全集』の刊行祝賀会への出席依頼と、蘇峰が祝賀会発起人を引き受けてくれた礼がつづられている。蘇峰の行動記録には祝賀会への出席と祝辞を述べた記載があることから、二人は山中湖の別荘で親睦を深めたと推測される。他にも蘇峰が東京日日新聞に書した牧野著作の書評なども公開している。
同館学芸員の塩崎信彦さんは「手書きの文字を見てもらうことで、牧野の人柄を想像したり、『らんまん』をもっと楽しんでもらえれば」と話した。同研究員の宮崎松代さんは「蘇峰の交友の広さや牧野との関係性が濃く表れていると思います。ぜひご覧ください」と話した。
午前10時から午後4時まで。月曜日休館(祝日の場合は開館し、翌平日休館)。入館料一般500円。(問)同館【電話】0463・71・0266
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