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公開日:2023.08.11

中井町江戸民具街道
終戦の日に思い馳せ
当時のラジオで玉音放送

  • 真空管ラジオの調整をする秋澤さん

 太平洋戦争終戦から78年が経ち、戦争の記憶を持つ人が減っていく中、中井町のおもしろ体験博物館江戸民具街道(中井町久所418)で、戦時中に使われていたラジオから玉音放送を聴く催しを企画している。開催は終戦の日の8月15日(火)、午後1時30分からと午後3時からの2回。

 江戸民具街道の秋澤傑さんは、知人から戦時中に使われていた真空管ラジオを寄贈されたことがきっかけで、当時のラジオで玉音放送を聴くというイベントを企画した。「戦争を知らない世代の人たちにも、戦争の歴史や玉音放送の意味を知ってほしい。1945年の8月15日に、これを聴いた人々のことを想像してもらう機会になればうれしい」と話す。

 音源はレコードやCDとして販売されているものを使用。より当時と近い環境にするため、一度MP3の形式でレコーダーに保存したものを、送信機から電波で飛ばし、真空管ラジオに受信させて再生する。真空管ラジオは当時、その音の悪さから「ガーガーラジオ」とも呼ばれており、戦争で物資が不足する中、限られた材料で製造されたものだという。

 同館では、玉音放送の全文と現代訳、英語訳が書かれた資料を配布。玉音放送は「敗戦」という言葉が使われず、ポツダム宣言の受諾を意味する「共同宣言に応じせしむる」という発言から「無条件降伏する」と汲み取る必要があるなど、内容の難しさに加え、ノイズが混じる音源の悪さから、「国民のほとんどが聞き取れなかった」とも言われている。

 秋澤さんは「実際に聴いてみると、大勢の人が1つのラジオに集まり、聞こえてくる言葉を黙って拾いながら、天皇陛下の肉声に耳を傾けた夏の日を想像できます」と話していた。

 参加無料。各回先着10人程度。参加希望者は同館にメールまたは電話で申し込む。車での来場者はその旨を伝える。展示室への入館は大人500円、小学生400円。タウンニュースを見てイベントに参加した人は100円引き。HPで詳細あり。同館【電話】0465・81・5339【メール】edomingukaido@gmail.com

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