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「暮らしの記憶」映画会閉幕 「豊かさ」探し通算66回

文化

公開:2023年11月17日

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最終回のチラシを持つ中村さん
最終回のチラシを持つ中村さん

 大磯町大磯の無罣庵(むけいあん)で開催されている映画上映会「暮らしの記憶」が11月26日(日)で最終回を迎える。主催は「暮らしの記憶」をみる会(中川誼美(よしみ)会長)。同会は民族文化映像研究所(民映研)の貸出可能な作品を上映しており、約120本全てを上映したため終了する。発起人で無罣庵を運営する中村晃也さんは「通算66回、よく続けたと思う。最後は満員で終えられたらいいね」と笑顔を見せる。

 初開催は2015年4月。もともとものづくりに興味があったという中村さんは、民映研理事の中川さんの勧めで日常の景色をとらえた記録映画を視聴。魅了され、上映会をスタートさせた。

 第1回の上映は山を渡り歩き、椀や盆などの木製品の材料を切り出す「木地師」という職人の暮らしを描いた3本。30人ほどの来場者からは、終映後に拍手が沸いた。「映画が伝える昔の暮らしからは、自分が作ったものへの愛着や喜び、誇りが感じられる。拍手は観てくれた方が共感してくれた証だと思う」と上映会への意義を実感。「本当の豊かさを探そう」というコンセプトのもと、年9回ほどのペースで開催を継続した。

まちづくりの鍵拾い上げ実践も

 ものづくりを記録した映画のほか、神事や祭りをテーマにした作品の上映を始めると、中村さんは「まちづくりの方法としての祭り」という側面に気づいた。「お金も人も必要で、決して生産性があるとは言えないことだけれど、毎年必ずやるのはなぜか。地域の人が準備期間から顔を合わせ、日常とは違う非日常の行為を続けることで、地域をまとめていく力が積み重なるのでは」と中村さん。次々と人が入れ代わりながら、倒れることなく粛々と進んでいく神輿の様子を社会の構造と重ね「自分が倒れるまでやるのではなく、倒れる前に次に代わってくれる人が出てくる、というのが当たり前になれば、地域コミュニティは持続できるはず」と話す。

 交流の仕掛けとしての祭りに興味を持った中村さんは、「実践してみよう」と神明町内会で区長になって現在4年目。神明神社の青年団体「神明睦会」と共に三沢川の河川清掃を行うなど団体の枠組みにとらわれることなく、地域活動を行っている。「映画会を続けてきて得られたのは、地域の連帯感を醸成するための仕組みについての気づきだった」と振り返る。

 最終回の上映作品は合掌造りの屋根に葺かれているカヤの伝統的な育成方法や運搬方法を記録した『コガヤとともに』と、漁業に使う板船の制作工程のほか信仰や習俗を追った『舟大工の世界』の2本。映画会は午後2時開演(午後1時45分受付)。参加費1000円。予約制。定員30人。参加希望者は中村さん【電話】0463・61・6906。

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