神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

小田原市川東仏教会の会長に就任した 三浦紘善(こうぜん)さん 市内国府津在住 70歳

公開:2014年5月31日

  • X
  • LINE
  • hatena

寺と地域の未来を絵描く

 ○…小田原市川東仏教会は宗派も様々な45カ寺の住職が集い、垣根を越えた交流や、仏教文化を知ってもらうための活動をしている。宗派により教えは様々なので、それをまとめるのは大変。「地域コミュニティの中で、寺としてどういうことができるのか。掘り下げ考え、実行していかなくては」と秘めた思いを、法話のように静かに話し始めた。

 ○…仏門に入る前は「絵描き」という異色の経歴を持つ。現在住職を務める国府津の時宗・光明寺に生まれるも、住職になる気はなかったという。幼い頃「お前の家は大きくていいよな」と友人たちに言われるのが嫌だった。絵を描くことが好きで、東京芸術大学に進み、日本画を学んだ。「描く時間がもっと欲しい」と大学院へ進学した。卒業後は現代美術に没頭。絵画の講師やクリスマスカードの作成などで生計を立てながら、個展やグループ展などを数々開いた。「貧乏だけど楽しかった」と目を細めた。

 ○…父の背中を小さく感じるようになった頃、転機は訪れた。「美術と仏教は密接に絡み合い、切っても切れない。もっと仏教を勉強したい」と仏門を叩く。「どうせやるなら一生懸命やって良い寺にしよう」と奮起した。元来、寺は教育・福祉の場であり、祭などで人が集う、地域の安らぎの場でもあった。「葬儀の悲しみだけでなく、楽しみ・喜びも共に感じたい」と話す。「気軽に寄れる、親しみを持ってもらえる寺に」との思いから、お釈迦様の生誕を祝う花まつりでは様々な催しを用意、他に仏前結婚式も執り行っている。「クリスマスが悔しくて。お釈迦さんの誕生日も祝おうよ」とユーモアを交えて話してくれた。

 ○…絵描きの頃の自分を、遊行していた宗祖の一遍上人に重ね「俺にはぴったりな宗派だよ」と笑う。仏教を庶民のものとする契機を作った一遍のように、再び寺を地域コミュニティへと浸透させていくのはこの人ではないだろうか。

小田原・箱根・湯河原・真鶴版の人物風土記最新6

石黒 太郎さん

(株)籠淸の専務取締役として、本店再建100周年事業を担う

石黒 太郎さん

小田原市城山在住 51歳

4月20日

大曽根 一成さん

「2024 OUR KANAGAWA 展示商談会」の実行委員長を務める

大曽根 一成さん

小田原市曽我光海在住 44歳

4月13日

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原俳句協会の会長に就任した

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原市荻窪在住 77歳

4月6日

津田 かおりさん

箱根湯本の旅館で若女将を務めながらSDGsの啓発に励んでいる

津田 かおりさん

箱根町湯本在住 43歳

3月30日

乾 恒雄さん

県からSDGs表彰を受けた認定NPO法人小田原なぎさ会の理事長を務める

乾 恒雄さん

小田原市酒匂在住 70歳

3月23日

小澤 芳信さん

2023年度神奈川県レクリエーション協会の功労者表彰を受けた

小澤 芳信さん

小田原市栢山在住 91歳

3月16日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook