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文化祭でモザイクアートの制作を指揮した 菅原 明仁さん 小田原城北工業高校教諭 56歳

公開:2018年11月3日

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稼ぐ数は生徒の笑顔

 ○…「紙に描くよりもでっかくやりたい」。そんな生徒の声をもとに考案したのが、校舎間をつなぐ紐で空中に巨大な絵を出現させるモザイクアート。担任として3年間受け持つ電気科の生徒たちが、昨年に続き高校生活最後の文化祭でも挑戦したいと言い出した。紐の正体は、結束テープで作った3万個の輪の集合体。気の遠くなる作業であるうえ、今年は多くの生徒が就職試験で忙しい最中だ。「飲食の模擬店をやるはずだったのに、『先生、文化祭の雰囲気を演出するって大事だよね』と急に言い出して」。その思いに応え、生徒と秋空に大作を完成させた。

 ○…「こんな微細な物体が産業を支えているなんてすごい」。高校時代に胸をときめかせた半導体について大学で学び、将来の選択肢には研究職の道もあった。だが、「モノづくりの仕事も良いけれど、その技術を生み出す『人』そのものを育ててみたい」と決めた進路は工業高校の教師。あれから約30年。「何よりも嬉しい」という生徒のヤル気には、とことん応えてしまう熱血漢だ。

 ○…ジョギングが趣味で、掲げる目標は年間1200Km走破。自ら距離を計測して設定した3つの10Kmコースから、その日の気分によって選ぶ。スピードは意識せず、「季節の移ろいを感じながらノロノロと」。調子が良い時には20Kmを走ることもある。「稼ぐ感覚。男っていうのは、貯めることが好きだから」

 ○…来年度から始まる校舎の改修工事。定年を数年後に控え、担任として生徒に関わる機会も減ることが予想される。「モザイクアートを作ることはもうないかな」。ふと寂しげな表情を浮かべながらも、「これからは、資格試験などの指導を通じてバックアップする」。達成感に満ちた生徒の笑顔をまだまだ稼ぎ続ける。

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