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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2020.11.21

「ミナカ小田原」にある小田原駅東口図書館の統括責任者を務める
青柳 明人さん
(株)有隣堂勤務 58歳

ワクワク溢れる図書館に

 ○…12月4日(金)にグランドオープンする「ミナカ小田原」のタワー棟6階に先月、先行開館した「小田原駅東口図書館」の統括責任者に就任した。重責を感じながらも「ゼロから始められる面白さにワクワクしていて、住まいのある川崎市から電車で1時間半の通勤も苦ではありません」と笑う。同館の指定管理者(株)有隣堂に勤務し、長年書籍を扱ってきたプロ。「駅からのアクセスが抜群で、週末には日に800人ほど来館。出足は好調」と話す。

 ○…出身は山梨県。実家が書店で、生まれたころから本に囲まれて育った。「漫画も小説も読み放題だった」という幼少期は特に川崎のぼるや水島新司の作品に、高校時代はカフカや森鴎外の小説などに夢中になった。また、働く両親の背を見ながら、本を販売するノウハウも学んだ。美術にも造詣が深く、19歳で美術学校「セツ・モードセミナー」に入学し、水彩画などに向き合った。卒業後は本と絵画に携わる仕事として、美術の教材販売などに励んできた。

 ○…「自分から新しいことを始めるのが好き」という気質。数年前、図書館運営という未知の世界に飛び込んだのも、自身の旺盛なチャレンジ精神から。有隣堂が長年指定管理者だった大田区内の図書館で館長職に採用され、今年3月まで務め上げた。「館内イベントや内装の刷新など、かなり自由にやらせてくれて、やり甲斐が大きかった」

 ○…休日は趣味の古本屋巡りや美術鑑賞を楽しみながら、良書との出合いや、魅力的な展示の仕方のアイデアを追い求める。「地元の人や多くの観光客に、この図書館で良い本と出合ってほしい。小田原の新たな魅力発信の場になれば」。ワクワクするような図書館づくりが、動き始めた。

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