意見広告・議会報告
意見広告 富野監督と未来について 小田原市議会議員 鈴木和宏
皆さんは「機動戦士ガンダム」の産みの親富野由悠季監督をご存知でしょうか。令和3年に小田原ふるさと大使に就任頂き、また令和6年には小田原市と包括連携協定を締結された方です。今も折にふれ小田原にいらしては厳しくも優しい励ましを送ってくださいます。
日本アニメは富野監督によってそれまでとは完全に違うステージに押し上げられました。氏の作品群を転換点に日本アニメは世界に誇る文化となったとまで言えるでしょう。世界中に愛される日本アニメのファンの中に「トミノ」の名を知らない者はいないはずです。
氏の作品は少年の冒険劇の姿を借りながら、争いの無常や残酷さを描きます。さらには人類の進化の可能性や社会文明論までを内包し、我々に「人類の宿題」を問い続けます。こうした作品の世界観や登場人物のセリフや仕草に監督が過ごした小田原での原体験や故郷への思いが詰められています。
さまざまな自治体で、その地出身の偉人や作家、芸術家の作品や人生に触れる取り組みがなされ「◯◯記念館」や「◯◯美術館」が建てられています。小田原に富野監督の取り組みを顕彰する施設がないのはとても残念なことです。
インバウンド需要やグッズの販売といった実利的側面もさることながら、小田原に端を発する「富野の世界」で氏が後世に託した思いを語り継ぐ施設が必要だと私は思うのです。
昨年末、小田原MIRAIアワードが三の丸ホールで開催され監督から受賞者へとエールが送られました。その中で監督は、進みすぎる物質文明やコンピュータ社会への危惧とともに小田原の地に足をつけて日々を過ごすことの意義を語られていました。
今も世界のどこかで紛争や戦争が起きています。誰もが「平和」を望んでいます。
新しい年、富野作品を見ながら小田原の未来と平和を考えてみませんか。
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