小田原二世会の会長に就任した 市川 将史さん 小田原市板橋在住 45歳
小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開：2025年4月19日
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歴史と人の思いをつなぐ
○…県西地域の若手経営者らを中心に活動する二世会。各界から講師を招くほか会員がスキルを生かして指導する勉強会を月１回実施し、視野を広げる。また１９７７年から始めた地域の幼稚園・保育園児への人形劇公演など地域貢献活動にも力を入れる。そのかじ取り役を任され「自己研さんの場としてより充実させたい」と襟を正す。
○…１５８７年創業の水産仲卸業「鮑屋」の十八代目。幼い頃から市場の雰囲気が好きだったという。「次男だし会社を継ぐ意識は無かった」が、小田原高校から東京水産大学（現東京海洋大）に進学、卒業後は商社に入社した。「水産物をやらせてもらえると思ったが卵とかで」と笑うが、「商売や社会人の基本を教えてもらった」と感謝の言葉を述べる。
○…27歳のときに家業の業績が悪化し存続の危機に陥り、「終わらせるのはもったいない」と地元へ戻った。会社のミッションに「全ての美味しいを創造しよう」を掲げ、代々培ってきた経験や知識を生かし仲卸業に加え飲食業や製造・販売業にも事業を拡大させた。根底にあるのは「人への思い」。漁師や生産者、消費者など、すべての視点に立ち行動してきた。「普段の日や特別な日など、すべてのシーンで美味しいものを届けることを意識している」
○…「走るしかない」と仕事に向き合う中、精神的につらい時に相談に乗ってくれた二世会の仲間に救われた。「そういう場を残していきたい」。そんな仲間や妻と楽しむゴルフが英気を養うひととき。また地魚の消費拡大等に取り組む「小田原地魚大作戦協議会」の副会長も務める。「会社も会も連綿と歴史が続いてきた。時代が変わっても持続できるよう、良い状態で次に渡したい」と前を見据えた。
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