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足柄 人物風土記

公開日:2025.04.19

山北町消防団の団長を務める
瀬戸 茂さん
山北町山北在住 69歳

活動しやすい体制作りを

 ○…13分団、178人で活動する山北町消防団。管轄には足柄消防署山北出張所から距離があったり、道が狭く車両が通れない道があったりするため、「火災や大規模災害時、地元消防団の果たす役目は大きい」と説明する。大切にしているのが情報共有。定期的な分団長会議などで、活発な意見交換を行う。「駅前や里山など団によって状況が違います。万が一の時は、お互いの団をサポートできる体制作りが大切です」と力強い言葉が印象的。

 ○…団には1978年、知人に勧められ入団した。2001年には、主に山北駅前で活動する第2分団長に就き、22年から団長を務める。就任以来、力を入れているのが団員の増強。「今は7割近くがサラリーマン。昔のような体育会系ではなく、団員が活動しやすい雰囲気をつくっていきたいです」と話す。多いときは220人ほどいたといい、「まずは10年前の200人体制を復活させたいですね」ときっぱり話す。

 ○…山北生まれの山北育ち。学生時代は柔道に熱中した。国鉄、JRで車両関連の技術士として定年まで働いた。趣味は渓流釣り。酒匂川などでアユやヤマメを釣りにでかける。「昔はシーズンになると毎週通いましたが、最近はご無沙汰。今年は行きたいですね」と優しく笑う。

 ○…1972年7月、集中豪雨により酒匂川が氾濫し、足柄上地域も甚大な被害が発生した。当時、自身は高校生だったが、今でも懸命に救助にあたっていた消防団員の姿を鮮明に覚えている。近年は災害の激甚化が目立ち、リスクは年々高まっている。「自然相手だと予想できないですが、対策には準備が大切となります。啓発活動にも力を入れていきたいですね」

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