戻る

足柄 人物風土記

公開日:2025.08.23

南足柄市郷土資料館で開かれている鉄道模型展に展示品を提供協力した
前橋 栄一さん
小田原市前川在住 64歳

鉄道の今昔に思いはせ

 ○…8月31日(日)まで南足柄市郷土資料館で開催されている「神奈川の鉄道模型展」。500両以上の模型や写真など、展示品のほとんどを貸与した。展示方法にも協力し、時代、鉄道会社、路線などをわかりやすく分けて工夫。かつての御殿場線国府津機関車庫の鉄道模型など、貴重な品も展示されている。「県内の車両にこだわりました。中央線の車両もありますが、なぜだかわかりますか。相模湖・藤野駅は県内にあるのですよ」といたずらっぽく笑う。

 ○…吉祥寺生まれ。「列車の音を聞くと泣き止んだと母から良く聞かされました」という根っからの鉄道好き。東京高専卒業後、当時の国鉄に入社。分割民営化後は、鉄道総合技術研究所で開発に携わった。定年後は博物館、鳥取県の若桜鉄道といった第3セクターで地域振興のため運行する蒸気機関車を技術面で支えた。「最先端の研究を行ってきましたが、昔の列車に触れる機会に恵まれますます鉄道が好きになっています」

 ○…子どものころからとりわけ車両構造に興味を持ち、これまで集めた模型は3000両近い。1つの路線でも時代ごとに様々な車両があり、新幹線やロマンスカーなど、車体を眺めては思いを巡らせていた。「列車、客車とも技術の進歩は素晴らしいものがあります」とうなずく。

 ○…小田原には、海が見えるところを求めて50歳を前に移住した。2016年に復活した山北町のD52の整備運行や、御殿場駅を起点に最盛期は籠坂峠までの約18Kmを運行した「御殿場馬車鉄道研究会」の理事も務め、客車を復元させ馬にひかせる取り組みにも関わる。「この辺りは山北や国府津など、鉄道と関わりが深い地域。私のできることは何でも協力していきたい」と意欲的だ。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

足柄 人物風土記の新着記事

足柄 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS