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足柄 人物風土記

公開日:2025.10.04

大井町防災まちづくりの会で防災グッズの開発担当として活動する
河津 賴實(かわつ よりみつ)さん
大井町上大井在住 79歳

自作グッズで備え広げる

 ○…防災に関する啓発活動を2009年から行う「大井町防災まちづくりの会」。5年前に入会し、地域イベントや防災訓練、大井中央公園での防災グッズの実演販売会で災害時の備えを伝える。活動の場ではオレンジのジャケットと赤髪のカツラ姿がすっかりおなじみだ。「災害が起きた時の準備が出来ていない人も多く、いざという時にどう行動すればいいのかを知ることで自分の命を守ることにつながるんですよ」と警鐘を鳴らす。

 ○…青森県で生まれ、父の転職で川崎市に移住した。工業高校を卒業後、明治製菓の工場で設備設計に従事した。転勤で大井町には40歳から住んでいる。70歳で退職すると、「人の役に立ちたい」と介護を学ぼうとするも、直後に食道がんが見つかった。幸い初期だったこともあり、治療を経て快方へ向かったが4年ほどは体力の回復に専念。ある時、ふと足を運んだ防災イベントで会を知り、入会を決めた。

 ○…仕事での経験を活かし、会ではオリジナル防災グッズの開発担当を担う。これまで感震ブレーカーや簡易パイプトイレなど約10品を製作し、テレビや新聞などでも度々紹介された。近年、普及に力を入れている太陽光で調理をするソーラークッカーは4年前に開発してから約200個を販売。「開発したグッズを『持っています』と声をかけられるとうれしい。もっと多くの人に周知ができれば」と笑みをこぼす。

 ○…会のメンバーは60代から70代が中心だが、4月から新たに小学4年生が入会した。防災は年齢を問わず誰にとっても関係のあることで、「若い人がどんどん入会してもらってお友達とか同世代の人に防災の知識を伝えて言ってほしいですね」と期待を込める。

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