神奈川県高等学校野球連盟の副会長に就任した 時乗(ときのり)洋昭(ひろあき)さん 秦野高校校長 57歳
「てっぺん精神」でより高く
○…5月3日に行われた高校野球春季県大会の準決勝当日、保土ケ谷球場に足を運んだ。球場へ向かう道のりには最寄り駅から多くの人が行列を作って歩いており、場内に入ると賑わう観客で埋め尽くされたスタンドを目の当たりにした。「高校野球が多くの県民から支持されているのを感じた。選手達には大きな支えがあるということを大事に受け取り、真摯な態度で真剣に白球を追いかけて欲しい」。ただゲームに勝つだけではない「スポーツプラス教育」という姿勢で取り組みたいと抱負を述べた。
○…大学受験時から続いていた80kg台の体格は、約10年前の健康診断で数値が悪化してしまい、医者から「体重を減らしなさい」と言われてしまった。それを機に始めたウォーキングは、「一人じゃ心配」と言う奥さんも誘い、大山や塔ノ岳、さらには北アルプスを登るまでとなった。今では減量も成功し、すらっと高く伸びた長身に貫録と風格を漂わせている。登山の魅力について「頂上に立った人じゃないと見ることができない景色がある」と熱く語る。さらに「野球を含め部活動にも通じる。勝ってこそ味わうことができる感覚がある」と続けた。
○…校長として現在「てっぺんを目指す」教育を方針に掲げている。この思いを意識したきっかけは競泳の北島康介選手。その雄姿に感銘を受け、「今日の自分より明日の自分、明日の自分よりさらにその先へ」と心に決めた。「生徒たちには入学から卒業までの3年間で、大きな可能性の花を咲かせて欲しい。彼らの持つ力が開花できる学校にしていきたい」と、力強くも温かい表情を見せた。
○…今後も春季関東大会、そして夏の選手権大会と熱い戦いが続く球児達に「毎日の練習に精いっぱい打ち込んで欲しい。その先には必ず全国制覇が待っている」と激励する。最後に球児へのメッセージを問うと、はっきりとこう答えた。「自分に限界を作るな!」
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