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秦野 人物風土記

公開日:2013.08.10

全日本少年軟式野球大会に出場する本町中学校野球部で監督を務める
野澤 伸介さん
曲松在住 35歳

多くの支えが形になって



 ○…秦野市内の中学校からは初出場となる全日本少年軟式野球大会。県代表として挑む8月12日の試合に向け、練習に励む本町中野球部の顧問と監督を兼任する。同部の強みを「数年では作ることができない、大きな支え」だという。頑張っているのは子ども、結果を出すのも子ども、そしてその子どもたちを支えているのは保護者や関係者らであって、「自分は付録」と真顔で話す。



 ○…3年前には部員が10人だった時期もあり大会に出場するのも難しい状況だったが、保護者らが少年野球チームなどに積極的に呼びかけたおかげで、その春には部員数を盛り返すことができた。その時入部した生徒は、現在3年生。最上級生として、最後の夏に向けてグランドで汗を流している。今の同部は設備なども揃っており、「幸せな環境。ありがたい」と、これまでのOBや関係者たちの協力に敬意と感謝を表す。「今は思い切りプレーができる。それを作り上げてくれた全ての人や物が財産。この部活は、先輩たちが積み上げてきた想いが詰まっている」。



 ○…「子どもたちには、心の豊かな人間になって欲しい」。仲間と切磋琢磨し合う中で人としての成長を願うその表情は、とても温和で、1人の教師としての優しさがにじみ出る。普段は数学の教員として同校の教壇に立ち、3年生のクラスを担当。「言葉で伝えても届かない時もある。だから聞いてくれる関係を築きたい」と話す眼差しは熱い。「今の学年は入学時と比べてとても成長した。3年間見守り、一緒にいられるのは幸せ」と目を細める。



 ○…市内全体の中学野球の活性化を目的とした、「はだの招待中学生交流野球大会」では実行委員長も務める。「地区全体で強くなり、また勝ち進み遠い所で戦うチームをみんなでサポートできる関係を築ければ」。これからの秦野の中学野球にとって、欠くことのできない大きな存在だ。

 

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