銀装圭頭大刀 市の重要文化財に指定 権力構造示す貴重な資料
2010年に県指定史跡・二子塚古墳(秦野市下大槻330)から出土した銀装圭頭大刀(ぎんそうけいとうたち)と、一緒に出土した耳環(じかん)や装馬具など36点が「二子塚古墳出土の銀装圭頭大刀附二子塚古墳横穴式石室内出土遺物」として9月27日に市の重要文化財に指定された。これに伴い、10月17日(木)から11月4日(月)まで桜土手古墳展示館(同市堀山下380の3)で特別公開が行われる。
このほど市の重要指定文化財に指定した理由として外部の有識者で組織される市の文化財保護委員会では「柄間の銀線の刻み目及び鞘口の銀製金具に施された花唐草文の特徴などから6世紀後半(古墳時代後期)に製作されたものとみられ、銀装圭頭大刀の出土は地域の権力構造を示す極めて貴重な資料と位置づけられる」などと説明。また、横穴式石室内から出土した須(す)恵器(えき)、馬具、武具などの遺物は被葬者の性格や埋葬時期を知る上で必要不可欠と考えられるため、合わせて指定することがふさわしいとした。
銀装圭頭大刀は、刀身は鉄、装飾金具は銀、鞘は木で、長さ49・8cm、最大幅3・7cm、最大厚さ1・9cm。2010年7月の調査時に古墳内の石室で発見された。若干の欠損はあるものの、全形がわかるものとしては県内初の例。
現在わかっている記録の中では埋葬当時、周辺に大刀を作る工房はないことから、大刀は近畿地方にあったとされる中央政府から一定の働きをした者に与えられた権威の象徴ではないかと考えられ、当時の政治動向が読み取れる資料だ。
また、石室から出土した25点の供え用の土器・須恵器から埋葬時期を推測することができ、地金に金を貼り付けた、長さ3cm、幅3・3cmの耳環の他、金銅装馬具(こんどうそうばぐ)、矢じりの先端の鉄鏃(てつぞく)なども被葬者の地位や身分を検証していく過程で貴重な資料となる。
二子塚古墳は市内唯一の前方後円墳。被葬者は分かっておらず、今後調査していく予定という。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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