過ちを犯して保護観察を受けることになった人や非行のある少年の生活を見守り、様々な相談にのるほかアドバイスなどを行うボランティアが保護司。秦野保護司会の山口久雄会長に、保護司の取り組みなどについて聞いた。
現在秦野保護司会には38人が所属し、犯罪を犯し執行猶予中の人や、仮出所などにより社会へ戻ってきた人、非行のある少年などに対して、定期的に面接をして生活の様子を聞き取ったり、時には就労支援や定住支援など行う。また青少年に関しては学校や関係機関などと連携し、日頃から地域の非行予防活動等に努める。
同会では、2015年秦野市保健福祉センター内に保護司の活動拠点となる「秦野保護司会更生保護サポートセンター」を設け、犯罪や非行のない地域社会を築くことを目的とした「社会を明るくする運動」に取り組んでいる。
様々なサポートで立ち直りを支える
「保護司の活動は一つひとつがデリケート」と、最前線の現場に立つ一人として感想を話す山口会長。対応方法を学ぶため、研修で心理学なども学ぶ。「保護司個人のキャラクターを生かしながら、担当している対象者にどのように接するかよく考える」と指摘する。時には面接の約束をしていても連絡なく来なかったり、思うようにならないことも多い。中には怖い思いを経験することもある人もいる。それでも地道に続けているのは保護司を務める人たちの共通の想いがある。
「再犯を防ぎたい」。
日本における犯罪の約6割は再犯者によるものという統計がある。それだけに山口会長は「再犯を防止することが地域の安全につながる」と訴える。そのために地域ができることに取り組む。
そのひとつは「帰れる場所をつくる」。刑務所を出所後帰る場所がない人の一時的な宿泊場所となり、自立に向けた生活指導を行う「更生保護施設」などを紹介することもある。
もうひとつは「仕事の確保」だ。仕事があることで経済的にも自立し、地域社会とつながることができる。「仕事の有無は再犯率に大きく影響します」と指摘する。そのためには過去に罪を犯したことを承知の上で雇用し、その立ち直りを支援する事業主の存在も重要だ。秦野市では現在8社が「協力雇用主」に登録されている。
少年の更生した姿にやりがい
「保護司には守秘義務があり、情報の管理には最大限の配慮をしている」と強い口調で話す。保護観察を終えた少年とは関わりはほとんど持たないにも関わらず、中には担当した「元非行少年」から結婚式に呼ばれたりすることも。「大変なことも多いけど、やりがいもある」と山口さんは話す。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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