秦野警察署管内の南矢名交番(秦野市南矢名947の3)が2022年3月までに東海大学駅前交番に統合され、現在の南矢名交番の建物は閉所することが決まった。
神奈川県警察は2020年度から10カ年計画で交番等の整備計画を進めている。これは、多様化する犯罪への対応や社会情勢の変化により、複数勤務体制の確立に向けた配置人員の見直し、交番等の老朽化等に伴う建て替えの必要性の判断などを行うもの。県警では10年間で交番を県内400カ所程度にするとしており、昨年度は県内12交番で統合が行われた。こうした動きのなか、秦野警察署管内では21年度に統合が進められることとなり、県議会での承認を経て、決定された。
複数人での対応が可能に
秦野警察署地域課の望月章仁課長によると、南矢名交番が統合の対象となった理由は、管轄する面積が1・5Km圏内と市内で最も小さいこと、隣接する東海大学駅前交番と斉ヶ分駐在所までの距離が近いことが挙げられるという。
また、年間の半数以上常駐する警察官がいない立ち寄り交番として稼働しており、同交番での勤務時も配置人員は1人となっているため、東海大学駅前交番(配置人員3人)と統合することにより、常に複数人での対応が可能となる。望月課長は「1カ所に人員を集中させることで、事件処理能力の向上と、警察官の安全の確保も期待できる」と話す。
アクティブ交番で市民の安全を
南矢名交番が管轄する地域は約7900世帯(約1万4000人)。秦野署では昨年10月頃に近隣自治会をはじめ、関係団体や学校への説明会を行い「概ねの理解は得た」と話す。しかし、管轄内には幼稚園や小学校、高齢化が進む下大槻団地などがあるため、統合後は地域の治安対策として、交番の代わりとなる車両「アクティブ交番」が導入される予定となっている。アクティブ交番は、県内でもすでに統合が行われた交番の担当地区内に配備されており、遺失物の届出や各種相談の受理、防犯啓発など交番と同様の業務を行うもの。
秦野署ではこのアクティブ交番の運用に向けて、今年度を移行期間として位置づけ、秦野署内で用意したボックスカーを移動型の交番として、予行を実施していくという。今年1月10日には「110番の日」にあわせ、下大槻団地集会所前広場で初めて実施。また、4月5日には広畑小学校の入学式にあわせ、広畑ふれあいプラザ敷地内に開設し、2時間半ほど見守り活動などを行った。
「今後も住民の方に説明を行い、理解を求めていく」と望月課長。統合後、閉所される交番の建物や土地の活用については未定だという。
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