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公開日:2026.10.02
世界を変える30歳未満30人に選出 特別インタビュー 成定由香沙さん
経済誌『Forbes JAPAN』10月号の「30 UNDER 30 JAPAN 2026」に、秦野市出身の建築家・アーティスト成定由香沙さん(28)が選ばれた。世界77カ国で44のローカル版を発行する『Forbes』が展開する同賞は、次代を担う若手イノベーターを地域ごとに選出する企画で、日本版は2018年に始動。日本国内の「世界を変える30歳未満の30人」として脚光を浴びる成定さんに、原点となった秦野での思い出や今後の展望を聞いた。
─この度は受賞おめでとうございます。建築家・アーティストとしての選出ですが、これまでどのような作品に取り組んできたのでしょうか?
建築の分野では、大学の卒業制作で手がけた『香港逆移植』が「せんだいデザインリーグ2021 卒業設計日本一決定戦」で2位の評価をいただき、ひとつの大きな転機になりました。2022年からは、秦野の実家を題材に『Moving, or Staying(引越しと改修)』という作品にも取り組んでいます。実家に母の個室がないことがずっと気になっていたのですが、私が実家を出た際、母が「いつでも引っ越せるように」と部屋をすっかり片付けた姿を見て、家と母というテーマに強く惹かれるようになりました。母をはじめとする家族へのインタビューを重ねて映像作品にし、展示会場には実家の外観模型や、実家と同じカーテンの大きさに編み上げた編地を配置するなど、複合的な表現を試みています。
─感性を多様な方法で表現しているのですね。現在の活動につながる「原点」は?
アートに興味を持ったきっかけは、本町中学時代の課題です。「美術館に行ってみよう」という課題があり、あるコレクターの展示を見て、深く感銘を受けました。その後、家族で訪れたフランスのルーブル美術館での体験も大きく、当時は学芸員になりたいと思っていました。
─建築の道へ進んだ経緯を教えてください。
地元の秦野高校に進学したのですが、創作に興味を持ちつつも得意科目は理系でした。最初はシステムやソフトウェアデザインの道を考えていたのですが、通っていた塾のチューターさんに「建築学科はどう?手がけられる領域が広くて汎用性があるよ」と勧められたんです。そこから「好き(創作)」と「得意(理系)」が重なる建築の世界へ進むことを決め、大学卒業後は表現をさらに突き詰めるため、東京藝術大学の大学院へ進学しました。
─秦野高校時代はどんな生徒でしたか?
そうですね…少し変わった子だったかもしれません(笑)。中学まではフィンスイミングをやっていたのですが、高校ではチアリーディング部に入りました。理由は単純で、「大きな声を出せるようになりたい」と思ったからです。体を動かすことは今でも大好きで、大切なマインドセットになっています。
─実家を題材にした作品以外にも、秦野に関連する作品やエピソードはありますか?
大学時代の設計課題で、弘法山にギャラリーを作るという設計に取り組みました。好きな敷地に建築物を建てるという課題だったので、馴染みのある弘法山を選びました。震生湖も大好きな場所で、惹かれるものがあって。今でも写真を撮りに行っています。
─最後に、今後挑戦したいことを教えてください。
これまで向き合ってきたことや体験してきたことのすべてが、作家活動に生きていると感じています。現在はアート領域、改修や会場設計などの制作が中心のため、今後はあらゆる建築設計に挑戦していきたいです。そのために、早く一級建築士の資格を取得したいです。
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