栄区版 掲載号:2017年2月9日号

関東学院大学の教授で、このほど「古代歴史文化賞大賞」を受賞した

田中 史生さん

栄区在住 49歳

生きるヒントは歴史に

 ○…古代、異文化間の交易はいかに結ばれ、人やモノの交流はどんな様だったのか――。1500年の時代幅で読み解いた著書が、優れた古代歴史書籍として表彰を受けた。主催は古代史にゆかりの深い、島根など5県。地域の目線を持つ賞にもともと注目していただけに「まさか自分が選ばれるとは。地域視点を意識して書いたので認められて嬉しい」と笑みがこぼれる。

 ○…福岡県出身。思い返せば幼少期から”歴史”はずっと身近だった。大宰府・都府楼跡前に流れる川で集めた陶磁器の破片には、千年の重みが。「畑で土を払うと、装飾古墳の絵がうわーっと広がることもあった」。身近だったもう一つが「移民」。ハワイや南米に渡る人、ラジオからは異国の放送が流れ、世界を感じる環境が整っていた。

 ○…早稲田大に進学するとバックパックで海外を渡り歩く。生い立ちも重なり近代移民を研究テーマに定めた。「人の問題に関心を持ったら、どんどん時代が古くなった」と笑う。新聞社の内定を蹴って國學院大の修士課程へ。「歴史を学ぶと”目からうろこ”が多かった」。生きていく中でぶつかる問題は「歴史をたどることでしか説明できない。あらゆるものの基礎だと痛いほど知った」

 ○…専門を極めるには、他分野の視点が必要と説く。一度離れた考古学に、島根の発掘調査で再会した時のこと。掘り出される土器は資料で見たことがないものばかり。「歴史が見えていたつもりだったが、物に人の痕跡が残っている」。だからこそ”他流試合”は欠かせない。経済学部長として経営や経済学とも関わり、多角的に捉え直す。「歴史はどの視点で見るかで意味も全然違う」。知見を通して何をなそうという夢はみない。近代の問題も実は、昔から繰り返されていたことかもしれない。今を生きる人に、課題を克服するヒントは歴史にあると伝えたい。「学会から外へ出すこと。仕事人として取り組みたい」

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