▽大和市議会の9月定例会では、大和駅東側第4地区を中心に特別委員会や本会議を傍聴取材した。今回の取材のみならず、第4地区やその他の懸案事項を取材するにつけ実感するのは行政の推進力の強さだ。言い換えれば権力の強さともなる。権力の反対側にいる市民の間に入り、行政の独走にブレーキをかけ、時に方針転換させるのが議会の役割だが、残念ながら頼みの議員もその多くが行政の強大な権力に困惑している。これが大和市の現状だ。
▽その現象は議場にも顕著に表れている。議員の質問に公然と首を傾げ、再質問にも平然と同じ答弁を繰り返す幹部。大木市長に至っては登壇して発言する議員に向かい露骨に不快感をあらわにする。今定例会では議員が地域で配布されたある文書を読み上げた途端に「オオカミ少年だ」「ねつ造だ」と不規則発言を浴びせ、議事を止めてまで「確認してくださいよ」と議長に迫る。部長まではその文書を読んでいたものの、市長はその文書を見せられていなかった。そのため市長がとんだ赤っ恥をかいた。これがその後の取材でわかったてん末だった。
▽さらにもう一つ、こんな場面もあった。9月24日の一般質問で登壇した、明るいみらい・やまとの赤嶺太一議員が、客引きや路上喫煙が横行する深夜の大和駅周辺を市長以下幹部が視察するよう求めた。この質問が終わり休憩に入ると部長職の幹部が揃う控室からこんな声が漏れた「(駅頭に)立つなと言ったり立てと言ったり大変だ。そんな時間じゃ酔っぱらっちゃってるけどいいのか」-そこで大きな笑いが起こった。
▽今定例会の一般質問では、会派を超えて複数の議員が市職員の態度の悪さを指摘した。これは極めて異例の事態だといえる。これらの指摘に対して市は、研修を通じて改善に取り組むなどと答弁していた。しかし、果たしてそれで解決するだろうか。議会での市長や部長の態度を見る限り彼らの振る舞いから正さなければこうした指摘は後を絶たない。「公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」。解釈には諸説あるが、市長や副市長をはじめ行政幹部には、この視点から、今の行政運営を見直してもらいたい。
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