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公開日:2014.11.07
七澤神社
修繕モノレール 完成
資材運搬に利用
老朽化がすすむ七沢の鐘ヶ嶽(浅間山)山頂にある七澤神社本殿。地元の氏子・総代が中心となって10月1日から修繕に必要な資材を山頂まで運ぶための作業用モノレールの工事を開始し、10月22日に完成した。
歴史ある地域の七澤神社を守ろうと修繕に向けて七澤神社・氏子総代代表の横山浩久さんと副代表の黄金井勇さんをはじめ9人の氏子・総代が協力し合い準備を進めてきた。
今年1月26日に七澤神社の祭礼のひとつ「六夜祭」が行われた本殿は、1872(明治5)年に火災で焼失した。再建されたのは79(明治12)年。
歴史ある七澤神社の本殿までは、ふもとの1丁目登山口鳥居場から28丁目の境内までは直線距離にして約1500m。山頂にあるためメンテナンスが行き届かず腐食がすすみ、屋根が傷んでいた。屋根の傾斜もきついため、修繕が何年も先送りになってしまっていた。そのような現状を知らない地域住民も多かった。
敷かれたモノレールのスタート地点は、半谷林道石切場。七澤神社本殿の山頂までの約600mを結んだ。モノレールは3両編成で全長8m。ガソリンエンジン250ccで動き、約8・5馬力。運転者が1人、作業要員が2人乗車する。その後に、資材などを載せる荷物台車があり、約250kgまで運搬が可能。モノレールの会社で安全運転講習を受けた氏子・総代9人が日中に運転する。
安全面にも配慮
最も懸念されていたのは安全面だ。スチール製の線路に1mおきに支柱をつけて支えている。傾斜がきつい箇所には、1・5mから2mほどの長さの杭を打って補強した。工事では木のツルが絡み合っていて除去作業が大変だったという。
工事中の乗車では、「左右にぶれず、走行安定性良し。運行速度は一定で、不安なく登っていける。これで職人さんを安心、安全に運んでいくことができます」と黄金井さんは話す。これまで七澤神社に行くことができなかった人や、職人にも実際に自分の目で見てもらえることができるようになった。山頂までの所要時間は約15分。平均傾斜は30度から35度。最大傾斜は41度のところを登っていくという。
今後は、来年元旦の初日の出の準備と1月26日に行われる「六夜祭」の行事が終わった後に本格的に修繕に着手していく予定。黄金井さんは「多くの方の協力があってこそ。本当に感謝しています。七澤神社を崇拝してくれている人と地域へお礼の気持ちを伝え、七沢の誇れるものを大事にしていきます」と話した。
将来的にはモノレールで資材などを運搬し、植樹や荒れている山道の整備などを行う計画もあるという。また、山頂付近での万が一の遭難事故などに備え、モノレールを利用した救急対応も検討されている。
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