横須賀版 掲載号:2017年4月21日号

池上4丁目に子ども支援の常設拠点「みちおやの家」を開設する

和田 信一さん

池上在住 49歳

子どもの心を支える居場所

 ○…「子どもたちがいつでも立ち寄れて安心できる、悩みを打ち明けられる居場所を作りたい」―。来月、池上に設ける「みちおやの家」は、その想いを具現化する拠点だ。「困っていそうな人に気付いて声を掛けられる、見守りの場にしたい」。賛同する仲間と実現に向けて動き出している。

 ○…金沢区で生まれ育ち、20年以上、運送業に携わっていた。勤務環境が厳しくなり転職を考えた時、脳裏に浮かんだのが自身の子育て。多忙で接する時間がなかった。「今の子どもたちのために自分ができることは何か」。時を同じくして、不登校などで「生きづらさを抱えた人」を支援する歌手と知り合い、声を届けたいという想いに心を打たれた。貧困や子ども支援で活動するノンフィクション作家・北村年子さんとの出会いは、トラックの運転中に聞いていた彼女のラジオから。SNSでつながり、子ども食堂の設立を手伝う形で横須賀へ。市内に移り住み、昨年春には食支援団体「お結」を立ち上げた。

 ○…コミセンでの月1回の開催は、問題を抱えた子どもの声にすぐに応えられないというジレンマもあった。「毎日の子ども食堂を」と気持ちがはやり、物件を探し歩いた。そんな折、北村さんに「道親(みちおや)」の理念を学んだ。「これが、自分が想い描いていた”受け皿”の形かもしれない」。今は、介護夜勤の傍ら、「池上みちおやの家」の開設に専念し、資金の寄付を募りながら運営基盤を固めている。

 ○…かつては「子どもが怖かった」と話す。人前で話すのも苦手。相手の心を大切にしたいと思うあまり、意識的に”怖い”と避けていた。「それが、こんなに関わることになろうとは」とほほ笑む。高校時代、悪ぶっていた時期もあった。それでも受け止めてくれる場所があったから、今がある。「みちおやの家」がそんな存在になれば。地域の子どもだけでなく大人も自分も、共に成長できる日々を楽しみにしている。

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