横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2026.02.27
映画『生きる』の上映会開催の経緯をまとめた書籍を発行した
藤原 貞子(ていこ)さん
横須賀市秋谷在住 81歳
生きた証の根を張る
○…「子ども達を学校で死なせてなるものか」。衰え知らずの使命感に突き動かされ、自主上映という限られた手段でしか観られない映画『生きる』を多くの人に届けようと、発起人として逗子で開催した上映会。同じ志をもつ人の参考になればと、その経緯を一冊にまとめた。
○…東日本大震災で多くの児童が犠牲となった石巻市立大川小学校の悲劇。真相究明に闘う遺族を追った映画に、約60年前に新任で赴任した旧陸上自衛隊少年工科学校で起きた事故が重なった。教え子を含む生徒が訓練中に亡くなり、深い悲しみで心の隅に閉じ込めていた記憶。「もう忘れまい」と心に誓った。
○…上映会の実施は未知の領域への挑戦だったが、熱意に呼応して次々に協力者が現れた。手に負えぬ不良だった教え子もその一人。約20年前、職員室で久々に彼の名前を目にしたのは、ある事件を伝える新聞記事だった。服役する刑務所を調べて手紙を書いたのは、かつて心を通わせることができなかった”無力感”を打ち消すリベンジ。やがて、近況がびっしり書き込まれた便せんが届いた。互いに読書好きで、本の紹介などやりとりは続き、出所後は毎朝のLINEが目覚ましがわりとなった。「どんな子どもでも、教師にとっては光」。率先して準備に協力してくれたが、にわかに届いた病死の報。崩落寸前の心身を鼓舞し、上映会の実現を願う一心で踏ん張った。
○…6歳で他界した兄の誕生日を、決して忘れることのなかった母。亡くなった我が子が人々の記憶から忘れ去られることは、「この世にいなかったとされるのと同然。親にとってこれほど辛いことはない」。大川小学校の児童が生きた証を残したい。そんな思いを一冊に託した。
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