青葉区 人物風土記
公開日:2012.05.31
今月、中国で行われた「世界女子ボクシング選手権」ライトフライ級に出場した
和田 まどかさん
田奈高校 3年生
強く優しい拳闘ガール
○…最年少の日本代表選手として、世界のリングへ。『高校生で選ばれるなんてすごいことなんだからな』。全日本やアジア選手権ではチャンピオンを逃したが、将来性を買われ、連盟の強い後押しで大舞台に立てた。2回戦で世界ランク2位の選手に判定負けしたものの、手ごたえは十分。長い腕を生かした強烈アッパーで点差を詰めた。「勝てない相手ではないなって」。自信と達成感に満ちた笑顔をみせる。一緒に世界に臨んだタレントの山崎静代さんとも仲良し。互いに励まし合う仲だ。「しずちゃんのおかげで女子ボクシングの認知度が上がった。私も自分の姿を見て、憧れてもらえる選手になりたい」。
○…「相手を蹴り上げる姿がカッコよくて」。空手道場のチラシがきっかけで、小学校2年生で胴着に袖を通した。その後、女子ボクシングがオリンピック競技に加わったことを知り、男ばかりのジムの門を叩いた。「私もこの舞台に立ってみたい」―。みるみると頭角を現し、わずか2年で”期待の新星”にまで成長。その影には、両親の支えがある。「誰よりも自分のボクシングを分かってくれている」父と、バランスの良い食事をサポートしてくれる母。照れくさそうだが、感謝の気持ちでいっぱいだ。
○…刈り上げたショートヘアとパンツスタイルの制服姿が印象的。一見ボーイッシュだが、いざ口を開けば、表情豊かな可愛らしい女の子。明るくさっぱりとした性格で、男女隔てなく友達が多いことが垣間見える。「遠征から帰ってきたら、2歳の弟がたくさん喋れるようになっていて」。拳闘ガールのもう一つの顔は、優しい”お姉さん”だ。
○…『今のパンチ痛かったよ』と相手に言われることが、何よりの褒め言葉。「最大の夢はやっぱりオリンピック。同年代の仲間と目指したい」と、大学進学を志す。「まず国内の選手には負けられない」。強い気持ちで一歩一歩、勝利のゴングを打ち鳴らしていく。
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