青葉区版 掲載号:2017年11月30日号
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園長として「こどもの国」を運営する 為石(ためいし) 摩利夫さん 草加市在住 62歳

子どもは笑顔でいて

 ○…30万坪ある敷地の8割が緑地。都市部では得難い環境の中で、子どもが様々な遊びや体験に興じている。子どもの健全育成施設として開園し、53年目を迎えた今年5月に園長に就任した。「こどもの国は社会の資源。多くの人に利用してほしい」と思いを語る。

 ○…島根県松江市出身。高校を卒業後、海上保安庁、国立病院を経て厚生省(当時)に。以後30年近く児童福祉に関わる。児童自立支援施設では虐待や保護者の抱える問題に取り組み、その経験を施策に役立ててきた。虐待を受け、「びっくりするほど冷たい、凍りついた目」を持つ子どもに接し、「急には変えられないけれど、少しでもいい社会にしたい」と仕事にまい進する日々だった。こどもの国には副園長として2年前に赴任。虐待とは無縁と思える場所だが、「苦しい家庭も最初から苦しかったわけではない。来園者を癒し、心の負担を入口のところで軽減できたら」。様々な家庭を見てきたからこそ、こどもの国の役割を明確に思い描く。「子どもは笑顔でいてほしい」。それが願いだ。

 ○…子どもが遊び、友達と過ごす時間は昔と比べて減った。相手の顔が見えないコミュニケーションが増える中で、対人関係を育む機会の少なさに危機感を持つ。子ども同士が関わり、社会体験を通じて生きる力を育みたい、そんな思いで企画したのが、昨年から始めた子どもの仕事体験イベント。今年は子ども800人が参加し、互いに協力して楽しむ様子に目を細める。

 ○…「より質を高く、より地域に愛される施設に」とボランティアや大学など地域との連携を意識し、公務員時代からの「現場から学べ」をモットーにトップダウンではない組織運営に心を砕く。多忙な仕事の合間には「いつまでもいじり続ける」と、バイクのレストアや庭木の手入れを楽しむ時間も。孫3人のおじいちゃんでもあり、「こどもの国に遊びに来てくれたんです」とにこやかに笑った。

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