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青葉区 人物風土記

公開日:2018.04.12

4月1日付で青葉消防団の団長に就任した
松本 剛(たけし)さん
あざみ野在住 69歳

「消防団の心」継承したい

 ◯…地域防災の要となる青葉消防団。本部部長、副団長を経て、この春に453人の団員を束ねる団長に就任した。補佐だった副団長とは違い、先頭に立つ重責に表情を引き締める。「日々訓練を重ね、地域住民と協力しながら区民30万人の安心安全を守っていきたい」

 ◯…元石川町で代々続く農家の長男として生まれる。幼少期は山や畑、田んぼしかなく、「早渕川の支流で釣りをしたり、凍った田んぼでスケートをしたりね」と懐かしむ。最初は会社員として働いていたが、「ゆくゆくは継ぐもの」と休みの日には家業を手伝い、35歳で農家を継いだ。そんな時に自治会長から誘いを受け、長年育った地域に対して貢献したいと二つ返事で消防団に。「どうして続けられたのか、あんまり考えたことがない」と、当たり前のように自分たちのまちを守ってきた34年間。「地域をよく知る人が災害時に当然のように出動する。ボランティアの枠組みを超えた、代々続く組織なんです」

 ◯…25年ほど前に元石川町で山火事があり、ホース片手に山を駆けずり回ったことも。一方で「そういうのはたくさんあっちゃ困る」と話し、大きな火災は数えるほどしかないと誇らしげ。現在は防災が活動の中心となり、いつか必ず発生する大規模災害に備え、受伝達訓練など準備は怠らない。「万が一の時には先頭になって地域の人を守っていければ」

 ◯…身体が動くまでは農家を続けると話し、「新しく栽培を始めたのらぼう菜(な)が人気でね。今がちょうど旬なんです」と笑みをこぼす。全国的に消防団員が不足する中、団長として青葉でもPR活動に力を入れたいと意欲を燃やす。「区内で働く人など男女問わず受け入れていく。自分たちのまちを守る”消防団の心”を広く継承していきたい」

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