市ヶ尾カリヨン病院から病院名を変更した市ケ尾病院。昨年から運営は医療法人社団「成仁会(せいじんかい)」に代わっており、改めて同法人の松井住仁(じゅうにん)理事長と島倉和朗病院長に地域医療に対する思いなどを聞いた。
2017年11月に運営を引き継いだ同法人は、12月に急性期患者の受け入れを終了し、療養期(60床)・回復期(50床)の患者を受け入れる体制へと移行。今年6月に市ヶ尾カリヨン病院から市ケ尾病院へと名称を変更し、18科を持つ病院として再スタートしている。
松井理事長は市ケ尾病院として一新していることふれ、「当たり前だが、『心の通う医療』をしていきたい。患者さん本位で運営をしていきたい」と思いを話す。また、島倉病院長は「改めて地域の皆さんのためにやっていくということ。以前は健診専門の病院というイメージがあったようだが、今は安心してかかれる病院というようにしていきたい」と話す。
役割を明確に
近隣には救急指定病院の藤が丘病院や地域中核病院の北部病院など急性期患者に対応する病院が複数あることにふれ、「急性期後の患者について受け皿になれれば」と島倉病院長。療養期と回復期の患者対応を中心にして病院の役割を明確にし、今後も進む高齢化に対応、地域医療を担っていく方針だ。
加えて、現在は合計110床だが、元々は120床に対応していたこともあり、10床分の増床も横浜市に申請する予定だとしている。
一方、松井理事長は社会福祉法人「同塵会(どうじんかい)」の理事長も務めており、両法人は一体的に運営している。同塵会は特別養護老人ホームを7カ所、地域ケアプラザを5カ所に加え、グループホームや保育所など多数の施設を運営しており、今後は同病院も含めて連携を深めていく予定だという。
災害時に対応も
一方、同病院は区内に7カ所指定されている災害時協力病院の1つ。被災時には対応可能となった時点で診療を開始し、診療所では対応困難な中等症の患者を診ることとなっている。島倉病院長は「病院スタッフは近隣に住んでいる人も多いので、準備が整い次第診療する予定」と話す。
また、地域貢献として島倉病院長は、健康講座など情報提供の機会も作っていきたいと話す。松井理事長は「『市ケ尾病院』は、地名と組み合わせた病院名。改めて地域に根差してやっていきたい」と思いを話している。
青葉区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>