新型コロナウイルスの感染拡大により打撃を受けたゲストハウスを応援しようと、青葉区在住の大学生、今村柚巴(ゆずは)さん(20)が「オンライン宿泊」に参加する様子をインスタグラムで発信している。現在「宿泊先」は35都道府県を超え、日本一周を目指している。
安価に宿泊でき、宿泊者同士が気軽に交流を楽しめるなど、旅行者に人気のゲストハウス。オンライン宿泊は、ビデオ会議サービスのZoomなどを使い、ゲストハウスと自宅を映像でつなぎ、直接宿に泊まらなくても旅行を疑似体験できるサービス。コロナ禍で旅行自体がしづらくなった状況から生まれ、少しずつ広がりを見せている。
一般的にはゲストハウスのスタッフが宿泊者の目線でカメラを持ち、チェックインを体験し、宿内を巡る。参加者はゲストハウスのこだわりや現地の魅力を聞くだけではなく、オンラインで一緒に調理したり、参加者同士の交流も楽しめる。体験内容が宿によって様々なこともオンライン宿泊の魅力の一つ。1回あたり1000円程度を支払い、2時間前後の交流をする。今村さんは実際にオンライン宿泊に参加し、その様子をインスタグラムで発信することで、ゲストハウスや現地の魅力を知ってもらうことにつなげたいと始めたという。
自宅で日本一周
今村さんは海外でトラブルに遭った際にゲストハウスに助けてもらったことがあるという。その経験からゲストハウスに感謝と魅力を感じ、帰国後はゲストハウスに宿泊しながら日本全国を巡ろうと思い立ったが、コロナ禍で計画は断念。ゲストハウス自体も経営難に苦しんでいることを聞き、恩返しできないか考えていたところ、和歌山県のゲストハウス「Why Kumano(ワイクマノ) Hostel&Cafe Bar」が提供するオンライン宿泊を知った。今村さんはインスタグラムで自身の体験を発信しながら自宅で日本一周することを決めた。
今村さんはゲストハウスが公式開催しているオンライン宿泊に参加したり、開催していない場合には直接掛け合い、参加している。5月6日から始め現在35都道府県を超え、残りは12県。インスタグラムのフォロワーは700人近くなるが「もっと見てくれる人を増やし、ゲストハウスの力になりたい」と思いを語る。新型コロナが収束し、自由に旅行ができるようになった際には「オンライン宿泊したゲストハウスに実際に泊まりに行きたい」とし、「その様子もインスタグラムで発信できれば」と話す。
「PRありがたい」
今村さんが参加したゲストハウスの1つ、岐阜県の「ホニャラノイエ」は今年3月に開業したが、コロナ禍で予約が入らず苦戦。そんな中で新しいつながりづくりと宿を知ってもらうきっかけになればとオンライン宿泊を始めたという。今村さんは初めてのオンライン宿泊の参加者でもあり、その活動に対しオーナーの加藤武留さんは「宿泊者の目線で宿の魅力を紹介してくれることはありがたい」と感謝を述べる。また「色々な人に宿を知ってもらうことで実際の宿泊につながれば」と語った。
現在青山学院大学3年生の今村さん。将来は「ITで都市と地方を繋ぐ仕事ができればいいな」と夢を広げる。今村さんのオンライン宿泊の様子はインスタグラム@
yuzu_milk_iceで検索。
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