青葉区 コラム
公開日:2022.10.13
「視力の左右差による病気と治療」 コラム【15】
悠先生のちょっと気になる目のはなし
「最近、視力が落ちてきました」と受診される患者さんは多いのですが、この「視力」には2つの意味があります。一つは近視・遠視・乱視などが進行した「裸眼視力」の低下で、もう一つは眼に病気が起こり、近視などを補正した「矯正視力」が低下することです。厳密には前者の裸眼視力の低下は眼鏡などの使用で改善するので病気ではありません。しかし、今回は近視・遠視・乱視に左右差があった場合の不同視(ガチャ目)に生じる病気について話します。
お子さんの場合、6〜7歳で視力が1・0に発達してくると言われていますが、それまでの間に遠視や乱視が片方の眼だけ強いと、その眼を使わなくなり、発達が遅れて弱視となってしまいます(不同視弱視)。そのため眼鏡やアイパッチなどを使用して治療します。
大人の場合、両眼でモノを見るためには眼鏡やコンタクトレンズなどを使用して補正する必要があります。ただし、ここで眼鏡を使用すると左右でモノの大きさが異なって見えてしまうので二重に見えてしまうのです。コンタクトレンズの場合は二重にはなりません。大人が不同視になる原因は白内障が多いので、その治療を行うことや原因不明の場合でも白内障の治療をすると治せる場合があります。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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