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青葉区 人物風土記

公開日:2025.10.16

写真展「リトルベビーとともに歩む社会」を企画・運営する
松井 亜美さん
荏子田在住 36歳

誰もが受容し合える社会に

 ○…2500g未満の低出生体重児「リトルベビー」として生まれた次男をきっかけに、支援団体「NPO法人pena」の創設メンバーに。区内で初の写真展を10月から企画・運営している。「今まで自分はマイノリティという存在を意識せず暮らしてきた。写真展を通して多くの人にリトルベビーの存在を知ってほしい」

 ○…静岡県出身。幼少期からクラシックバレエや新体操を習い、前に出て人を喜ばせるのが好きな性格だった。大学ではチアリーディング部に所属。応援していたアメフト部で夫と出会い、26歳で長男・遼真(はるま)くんを授かった。その時は切迫早産だったものの、体重は2700gを超え、「まだその時はリトルベビーという言葉を知らなかった」と振り返る。

 ○…都内から青葉区へ移り住み、30歳で次男を出産。長男で経験していたが、予定日より3カ月早く生まれた拓真くんの体重は662g。保育器の中で点滴などの管につながれている姿を見て「心配で頭が真っ白になった」。呼吸器をつけているため入浴はできない。唯一できることは体を拭くこと。そうしているうちに「拓真の母は私しかいない」という思いがふつふつと沸いてきた。リトルベビーにはさまざまな合併症の危険性があるが、周囲の人の支えや、持ち前の明るさで乗り越えてきた。

 ○…6歳になる拓真くんは体を動かすことが好きで、最近では地元農家の協力で畑づくりを体験しながら眩しい笑顔を見せている。親子で地域のイベントに参加することも増えた。「私も楽しいし、拓真の味方が増える気がして」とほほ笑みながら、「色々な人がお互い受容し合って、誰もが生きやすい社会をつくっていけたら」と前を向いた。

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