青葉区 人物風土記
公開日:2026.05.07
15年以上にわたって下谷本町でこいのぼりを掲揚する 飯田 喜好さん 藤が丘在住 88歳
こいのぼりに未来重ねて
○…新緑の風を受け、青葉の空を優雅に泳ぐ色とりどりのこいのぼり。下谷本町の「谷本せせらぎふれあいの道」に掲げられるその姿は、この地の春の風物詩だ。「これを見ると、子どもたちが『わあ、すごい!』って喜ぶんだ。その笑顔が見たくてね」。そう語る眼差しは、どこまでも温かい。
○…生まれも育ちも藤が丘。戦前・戦後の激動期を駆け抜けてきた。11人兄弟の下から3番目。幼少期は「勉強よりも親孝行」と、泥にまみれて畑仕事を手伝い、雨上がりには田んぼでナマズやドジョウを追った。20代で運送業を興し、その後、縁あって精密機器の製造・検査を担う「丸栄精機(株)」を設立。バブル期の多忙な時代も、近隣の社宅から働きに来てくれた真面目な職工に支えられ、地域と共に歩んできた。
○…その根底にあるのは「物を大切にする心」だ。車好きが高じて譲り受けた、22歳から70年以上連れ添う愛車「メルセデス・ベンツ170S」をはじめ、自ら農園の敷地に建てた「かっぱ橋資料館」には地域から集まった古い農具や生活道具が並ぶ。学校の教材にと、子どもたちを招くことも。「昔の道具を実際に見たり触れたりすることで、先人の知恵や苦労を知ってほしい。今の便利な生活が当たり前じゃないと気付くことが、優しさにつながるから」
○…現在は「桜を愛する会」の会長を務め、自慢の畑で育てた野菜を近隣に配るなど、地域交流の輪の中心にいる。乾杯の音頭を頼まれれば「顔が良いからかな?」とおどけて見せる。波乱万丈な人生を「人のため、物のため」に捧げてきた。空を泳ぐこいのぼりは、次代を担う子どもたちが伝統を重んじつつ、健やかに成長することを願うエールそのものだ。
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