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公開日:2023.09.21
中希望が丘水谷直人さん
有終の美飾って「恩返し」
9・28後楽園で引退試合
中希望が丘在住のプロボクサーで、元日本ランカー5位の水谷直人さん(34)が、現役を引退する。9月28日(木)には所属ジム「KG大和ボクシングジム=大和市=」の自主興行で引退試合が行われる。
「燃え尽きたい」
3月の試合に敗れた後、水谷さんは引退か現役続行かで悩んでいた。「1、2カ月何もせず、その後練習を再開しても中途半端なのが嫌で…。勝っても負けても燃え尽きたい」。そんな思いから「競技者としての現役からはきっちり決別しよう」と引退を決意した。勝っても負けても最後の試合。「『引退試合』をしてもらえる選手は少ないはず。最後は勝ってジムの会長をはじめ、今まで応援してくれた人たちに恩返ししたい」と闘志を見せた。
二刀流
水谷さんは1989(平成元)年4月生まれの34歳。希望ケ丘中・高ではサッカーで名を馳せた。ただ小さい頃から格闘技に憧れており、立教大学進学後にボクシング部に入部。プロを目指し、練習を積み、2011年には神奈川県代表として国体に出場。大学では主将も務めた。ただ「『全日本○位』など抜けた成績が出せなかった」ことから、地元の銀行に就職。働きながらアマチュアでボクシングを続けた。
転機となったのは12年12月の全日本社会人選手権。準優勝を果たしたことでプロ挑戦を決意する。働きながらプロテストを受け、合格。銀行を辞め、15年に日本郵政に転職。その年の3月にプロデビュー戦で勝利を飾った。19年12月にはスーパーバンタム(SB)級で日本ランキング5位までかけ上がった。
揺らいだ覚悟
タイトル戦の挑戦も視界に入ってきた矢先、新型コロナが猛威を振るう。1年以上試合のできない苦しい状況に。22年6月、久しぶりに組まれた試合の対戦相手は日本SB級4位の選手。敗れはしたものの、次戦への闘志は今までと何も変わらなかった。「勝っても負けても辞めようなんて考えたこともなかった」(水谷さん)。
これまで同様、闘志満々で挑んだ次の試合。しかしここで敗れ、初めて「当たり前にチャンピオンを目指していた自分の気持ちが揺らぎ、覚悟を持って『自分はもっとできる』と言いづらくなった」と当時の苦しい胸の内を吐露した。
昂る勝ち名乗り
ボクシングについて「減量はきついし、疲れるし、辛い事しかない」と苦笑いする水谷さん。それでも「リング上でスポットライトを浴びて勝ち名乗りを上げてもらうと『もっとできる』と思える」と恍惚の表情を浮かべる。
水谷選手についてジムの片渕剛太会長は「人間性も含めて若い選手の見本」と絶賛。一方で「手が抜けない性格で、練習も追い込み過ぎてしまうことも」と振り返る。引退試合については「若い選手に元ランカーの力を見せつけてほしい」とエールを送った。引退試合となる「パイオニアオブファイト7&大和魂」は後楽園ホールで午後5時50分開始。水谷さんは7試合目に登場する。
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