3月10日付で泉警察署長に就任した 志田 勇太郎さん 区内在住 56歳
区民の支え「心強い」
○…就任2日目、区内の交番や駐在所を巡回中、東日本大地震に遭遇した。警察官友の会ほか協力団体メンバーへの就任あいさつに出向く予定も、電話でのあいさつとなり、叱責を覚悟するも「こういうときだから、泉区の治安をよろしく」と多くの激励を受けた。停電中の交差点に署員を動員したときに発動機で電気を起こしたり、防犯パトロールに参加する区民の姿に「自分たちの地域は自分たちでの気持ちが強い。いろんな面で警察官に支援してくれて心強い」と感じた。
○…『やる気とセンスと素朴な正義感プラススピード感』。この4つを考え、泉区のために行動してほしいと、署員に伝えた。一番大事なのが「やる気」、問題解決への「センス」、悪い人は許さずに弱い人を守る「素朴な正義感」の3つは、尊敬する元上司の言葉から。これに、事故や犯罪を抑止するために先手先手でタイミングよく動く「スピード感」を足した。
○…派手なアクションではなく、人間性を前面に出す刑事物のドラマを好み、刑事に憧れた。大卒後の就職先は「警察官しか考えていなかった」。着任後、生活安全課や地域課等の署員として県内を巡り、近年は刑事部組織犯罪対策本部の暴力団対策課、薬物銃器対策課、国際捜査課(課長)で、いわば「裏方」と呼ばれる部門で活躍。薬物密輸組織を検挙するため、22日間にわたり家に帰らず、車中で過ごすというようなことも多かった。
○…町が暗くなると変質者が出る傾向があるため、計画停電時など「夜の女性の一人歩きを控えてほしい」と痴漢や公然わいせつ犯への注意を呼びかける。振り込め詐欺も増加傾向のため、警戒してほしいと訴える。「署長や署員が変わっても、やることは一緒。一つひとつの積み重ね、やることをやっていれば、結果がついてくる」。泉区の犯罪抑止や治安維持に向けた新たな指揮官としての手腕に、期待がかかる。
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